2. システム改修で押さえておくべきポイント
消費税改正に向けたシステム改修では、単なる税率改定だけではなく、効率的な運用を実現するための改修が重要となります。
会計システムの改修ポイント
補助科目ごとの税種別管理
軽減税率により、会計システムでは同じ科目でも標準税率10%と軽減税率8%が混在するケースが考えられます。具体的には会議費や交際費などがあげられます。そのため、勘定科目だけで税種別を判定するだけでなく、補助科目ごとに税種別を判定できるシステムが必要となります。
元帳など帳簿の区分記載対応
区分経理に対応するために、元帳などの帳簿の様式変更が必要となります。帳票を表示する際、標準税率10%と軽減税率8%を区分けして確認できるかどうか、確認しておきましょう。
消費税申告書の新様式対応
2020年3月度の申告分より、消費税申告書のレイアウト変更が予定されています。現在の会計システムが新しい消費税申告書の様式に対応できるかどうかも確認が必要です。
免税事業者の区分け管理
2023年から、免税事業者からの仕入れは仕入税額控除ができなくなります。※ そのため、課税事業者からの仕入れ額と免税事業者からの仕入れ額を分けて管理することが求められます。
※6年間の経過措置が予定されています。
販売管理システムの改修ポイント
商品ごとの税種別管理
販売管理システムでは商品ごとに標準税率か軽減税率かを判定させることが重要です。システムに判定させることで業務負担を減らすことができます。また、各帳票などで一覧形式で税種別をチェックできるかどうかも確認しておきましょう。
商品マスターの税種別一括変更
軽減税率対象品目の取扱がある企業の場合、2019年10月1日から多くの商品マスターを軽減税率8%で計上できるよう変更しなければなりません。そのため、手間をかけることなく一括で税種別を変更できる機能があることが重要となります。
2段階の請求書対応
販売管理システムでもっとも重要なのが請求書のレイアウト対応です。2019年10月までに区分記載請求書への対応、2023年10月までに適格請求書の対応が可能か必ず確認しておきましょう。
適格請求書発行事業者番号の管理
適格請求書には、自社の適格請求書発行事業者番号の印字が必要となります。そのため、自社の番号が何番なのか、販売管理システム上で管理できるようにしておきましょう。
効率的かつ継続的に対応できる
システムの準備をしておきましょう。