勤務間インターバル とは
OBC360°用語集
勤務間インターバルとは、勤務時間が終了したあと、次の勤務が始まるまでに一定時間以上の【休息時間】を設けることをいいます。労働者の生活時間や睡眠時間を確保し、労働者がワークライフバランスを保ちながら働き続けられるよう労働環境を整備することが目的です。
この制度を導入すれば、前日の勤務終了時間から一定の時間を空けなければ翌日の勤務ができないため、企業は翌日の始業時間を繰り下げるなどの措置が必要になります。
EUではすでに1990年代に採用されており、EU加盟連合国では「EU労働時間指令」に基づき、「24時間につき最低連続11時間の休息を設けること」「7日ごとに最低連続24時間の休息に加えて連続11時間(=連続35時間)の休息時間を設けること」などが義務づけられています。
日本では、2018年に可決・成立した働き方改革関連法において、「長時間労働の是正」策の一環として「勤務間インターバル制度の普及促進」が盛り込まれました。しかし、まだ法令上の規制には至っておらず※1、導入も「努力義務」とされています。厚生労働省では2018年7月に、「2020年までに勤務間インターバル制度を導入している企業を10%以上※2」とする数値目標を発表しています。
勤務間インターバル制度を導入する場合は、就業規則等での規定が必要※3です。また、勤務間インターバル制度に対応する勤怠管理システムや労務担当者・従業員への研修などコストがかかる場合があります。休息時間を確保するための生産性維持をどう図るかも、企業側の課題となります。
制度導入に際しては、休息時間が9時間以上の勤務間インターバルの導入を目標としている企業に対して、厚生労働省の[時間外労働等改善助成金(勤務間インターバル導入コース)]制度も活用できます。
- ※1 厚生労働省:勤務間インターバル専用サイト‐導入事例では、概ね8時間〜12時間の勤務間インターバルを設けている企業が多いようです。(2018年現在)
- ※2 厚生労働省リリース:「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の変更が本日、閣議決定されました」
- ※3 厚生労働省:勤務間インターバル就業規則規定例
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