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2018年度 時間外労働等改善助成金の申請期限はすでに終了しています。残業削減で助成金がもらえるチャンス!
【2018年版】「時間外労働等改善助成金」活用のススメ

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「時間外労働等改善助成金」という助成金をご存知でしょうか?これまで一度は耳にしたことがあるかもしれませんが、今年からリニューアルされており、お得で使いやすい助成金として話題になっています。

本コラムでは、知らなきゃ損の「時間外労働等改善助成金」の賢い活用方法についてご紹介いたします。

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目次

1 今年が最大のチャンス!中小企業にお得な時間外労働等改善助成金

労働基準法改正に向けた国の強化策だからお得

長時間労働の是正を目的として2019年4月から労働基準法が改正され、以下の内容が義務づけられます。

・有給休暇の取得義務化
・36協定で定める時間外労働の上限規制
・中小企業の60時間超の残業代引き上げ

企業には、残業削減や有給休暇の取得促進への取り組みが求められるため、法改正で義務づけられる前に体制を整備する必要があります。そこで、国は企業の取り組みを強化するため、いままでの「職場意識改善助成金」を「時間外労働等改善助成金」という名称に変更して2018年度の予算を拡大し、支給要件の緩和や支給額の増額を図っています。今年は、企業にとって助成金を活用するチャンスが広がっていますので、ぜひ活用することを検討しましょう。

日本の9割の企業が使える?!

時間外労働等改善助成金は、より多くの企業が残業削減や有給休暇の取得促進などを通じて職場意識を改善し、働きやすい職場環境作りを目的とした助成金です。支給対象となる企業の主な条件は中小企業であればよく、業種・業態の制限はないため、日本の9割以上を占めるすべての中小企業に活用のチャンスがあるということになります。

▼いずれかに該当する事業主であることが第一条件

好きなコースを選んで取り組める

時間外労働等改善助成金の特徴は、複数のコースの中から自社に合ったコースを選べるという点です。今年は、以下の4つのコースから選べるようになっています。

・勤務間インターバル導入コース
・職場意識改善コース
・テレワークコース
・時間外労働上限設定コース

世の中には助成金がたくさんありますが、「なかなか自社にあった助成金が見つからない」と諦めてきた方も多いのではないでしょうか。選択肢が4つもあれば、きっと自社に合ったコースが見つかるはずです。

ハードルが低い今が狙い目!

助成金と聞いて気になるのが支給条件ですよね。時間外労働等改善助成金では、各コースにそれぞれ異なる成果目標が設定されています。これだけ聞くと、「きっと厳しい成果目標が設定されていて、助成金を受け取ることは難しいはず」と思われるかもしれません。実は、全体的に達成難易度がそれほど高くないのも時間外労働等改善助成金のいいところです。また、随時制度内容が更新されており、年々使いやすくなっているコースも存在します。特に、勤務間インターバル導入コース・職場意識改善コース・テレワークコースは、成果目標のハードルが低く設定されているため、制度普及が本格化する前にぜひとも申請をしておきたいところです。また、もし成果目標を達成できなくても、コースの中には費用の半分が支給されるコースがあるため、利用しない手はありません。

2 意外と簡単?!助成金の利用に必要なステップとは?

ステップ1:4つのコースから取り組みたいコースを選ぶ

まずは自社にあったコースを選びましょう。成果目標が異なるため、自社にとって有益で、達成できそうな成果目標のコースを選ぶことをお勧めします。

▼各コースに設定されている成果目標

ステップ2:支給対象となる取組を選ぶ

各コースごとに支給対象となる取組がそれぞれ設定されています。主に研修、コンサルティング、ツール(ソフトウェア・ハードウェア)の導入に分けられます。オススメは、成果目標の達成に直接効果的なツールの導入です。研修やコンサルティングによる意識改革も有効ですが、実際に残業時間の削減などを進めていくには人海戦術では難しく、必ずツールの導入とあわせて実施するようにしましょう。

<支給対象となる取組一覧> ※コースによって組み合わせが変わります

○労務管理担当者に対する研修
○労働者に対する研修、周知・啓発
○外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など) によるコンサルティング
○就業規則・労使協定等の作成・変更
○労務管理用ソフトウェアの導入・更新
○労務管理用機器の導入・更新
○デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
○テレワーク用通信機器の導入・運用
○労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新
○勤務間インターバル導入のための機器等の導入・更新
○クラウドサービスの導入
○保守サポートの導入

※原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象となりません。

ステップ3:時間外労働等改善助成金の事業実施承認申請書と計画を提出する

助成金利用についての申請と計画の提出が必要です。計画書には予定している実施体制の整備と取組、対象事業場について記載をします。細かいスケジュールを作成する必要はなく、実施予定時期と簡単な説明の記載が求められます。また、各コースによって申請期限が異なりますのでご注意ください。

▼各コースの申請期限

ステップ4:取組を実施し評価を行う

ツールの購入や研修の実施など、選択した取組を実行に移します。この段階で、何らかの事情により取組が行えない場合、事業の廃止を申請することが可能です。特にペナルティなどはありませんので、万が一の場合にはすみやかに申し出るようにしましょう。

ステップ5:結果報告を行う

取組に対する結果と成果目標の達成状況を集計してその結果を報告します。この際、成果目標の達成を証明する書類が必要になる場合もあります。また、結果報告と合わせて助成金の支給を申請しますが、各コースによって申請期限が設けられていますので、早めに結果を集計し支給申請書を作成しましょう。

▼各コースの支給申請期限

3 助成金を活用するための3つのオススメコースと選び方を大公開!

4つもコースがあることは時間外労働等改善助成金の良さではありますが、いざ選択しようとするとどうやって選べばいいかわからない・・・ということがあるかと思います。最後に、OBCが自信を持ってお勧めする3つのコースとその選び方をご紹介いたします。

オススメコース①勤務間インターバル導入コース

長時間労働是正の第一歩を踏み出したいというお客様は、ぜひ「勤務間インターバル導入コース」を選びましょう。オススメポイントは3つあります。

【ポイント1】制度の導入で助成金を受け取ることができる
本コースには、各従業員に具体的な数値目標が設定されているわけではありません。会社として制度を導入・運用することを求められているため、成果目標の達成難易度がそこまで高くないという特徴があります。

【ポイント2】勤務間インターバル制度は手軽に導入できる残業抑制の制度である
勤務間インターバル制度自体、残業抑制の手段として、企業が最も手軽に取組める手段であるということもポイントです。勤務間インターバル制度とは、労働の終了から次の労働の開始までの間に一定のインターバル(休息)時間を確保する制度です。残業を削減するという観点ではなく、しっかりと休息時間をとるという観点の制度であるため、従業員にとっても受け入れやすい残業抑制の取組といえます。

【ポイント3】勤務間インターバル制度に対応した労務管理用ソフトの導入でスムーズに成果目標を達成できる
労務管理用ソフトウェアの導入が支給対象として認められているため、勤務間インターバル制度に対応した労務管理用ソフトを導入すれば、無理なく成果目標を達成することが可能です。

2017年に新設されたコースですが、時間外労働等改善助成金のコースの中でも、弊社へのお問い合わせがもっとも多く、一番注目度が高いコースであるといえます。

オススメコース②職場意識改善コース

抜本的に残業削減の取組を検討しているお客様は、ぜひ「職場意識改善コース」を選びましょう。オススメポイントは2つあります。

【ポイント1】未達成でも2分の1の助成金が支給される
本コースでは、年間の平均有給休暇取得日数を4日以上増加、1か月あたりの平均残業時間数を5時間以上削減することが求められています。各従業員に成果目標が課されることになるため、他のコースに比べてハードルは少し上がりますが、未達成でも2分の1の助成金が支給されます。本気で残業削減をしようと検討している企業にとって、うまくいってもうまくいかなくても助成金が支給されるため、申請しない手はありません。

【ポイント2】有給休暇の取得促進と残業抑制に効果的な労務管理用ソフトの導入でスムーズに成果目標を達成できる
労務管理用ソフトウェアの導入が支給対象として認められているため、有給休暇の取得促進と残業抑制に効果的な労務管理用ソフトを導入すれば、無理なく成果目標を達成することが可能です。

「職場意識改善コース」はいわば時間外労働等改善助成金の代表的なコースであり、2014年以来、累計600以上の企業が助成金を受け取っています。
(出所:厚生労働省 行政事業レビュー)

オススメコース③テレワークコース

移動や通勤時間を活用して残業を減らしたい、もしくは育児や介護中の従業員が多く、在宅勤務などの働き方を検討しているお客様は、ぜひ「テレワークコース」を選びましょう。オススメポイントは3つあります。

【ポイント1】未達成でも2分の1の助成金が支給される
本コースでは、自ら設定した評価期間の中で、対象者が週間平均1日以上在宅又はサテライトオフィスでテレワークを実施することが求められていますが、未達成でも2分の1の助成金が支給されます。テレワークの環境整備を進める必要があるお客様にとっては、ぜひとも申請をしておきたいところです。

【ポイント2】サテライトオフィスでのテレワークも認められている
本コースでは、在宅だけでなくサテライトオフィスでのテレワークも認められているため、テレワークの成功度が上がることが考えられます。サテライトオフィスには専用サテライト、数社の共同サテライト、レンタルオフィスなどの施設が含まれ、比較的企業が環境を整備しやすいため、テレワークをスムーズに運用できるのです。

【ポイント3】テレワークを円滑に行えるクラウドサービスの導入でスムーズに成果目標を達成できる
クラウドサービスの導入が支給対象として認められているため、テレワークの実施に効果的なクラウドサービスを導入すれば、無理なく成果目標を達成することが可能です。

テレワークのような働き方は今後一層求められることが考えられます。今のうちに助成金を賢く使って、環境整備をしておくといいでしょう。

助成金と聞くと、「関係ない」「難しそう」とすぐに思われる方も少なくないと思います。お得で手軽な助成金を活用して、ぜひ残業削減の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

参考

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