役員責任の最新動向
-近時の不正・不祥事と会社法改正をふまえて-
- 開催情報
- セミナー概要
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株主だけではない、誰からでも責任を追及される時代に
平成5年商法改正議論を契機とした株主代表訴訟の急増から25年以上が経過しましたが、毎年50~100件の新規の株主代表訴訟の提起も継続しており、株主による経営者の直接監視の手段として定着しつつあるといえます。
一昔前、上場会社の役員の民事責任といえば、“株主代表訴訟” を想定しておけば事足りましたが、 近年は、金融商品取引法に定める虚偽記載を理由に、投資家が自らの損害の賠償を求める責任追及や株主以外の第三者、更には会社自身が役員・元役員の責任を追及する時代となりました。
また、不祥事が発覚した際には、ステークホルダーへの説明責任を果たすため、社内調査だけでなく、会社から独立した社外の有識者のみで構成される“第三者委員会” を設置し、調査を行うケースも増加しております。
コーポレート・ガバナンス厳格化の流れ
一方で、上場企業の“コーポレート・ガバナンス” は大きな変革期を迎えており、 法務省・法制審議会会社法制(企業統治等関係)部会が2019年1月にまとめた「会社法制の見直しに関する要綱案」では、 社外取締役の選任義務付け、会社役員賠償責任保険(D&O保険)や会社補償の内容の開示も盛り込まれております。
本セミナーでは、近時の不正・不祥事と会社法改正をふまえながら、役員が直面しているあらたしいリスクに関しての最新動向を解説いただきました。
- 当日の様子
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最新の判例を、澤口氏が鋭く分析。そこから得られた最新の動向を解説いただきました。
ご来場様に配布されたセミナー資料には実例が豊富に記載されており、皆様真剣に見入っておりました。
- 講師紹介
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森・濱田松本法律事務所 パートナー/弁護士 澤口 実氏東京大学法学部卒業、平成 5年弁護士登録(第二東京弁護士会)。
日本取締役協会幹事。経済産業省「株主総会プロセスの電子化促進 等に関する研究会」、「コーポレート・ガバナンス・システム研究会」委員などを務める。
著書:「新しい役員責任の実務 第3版」(商事法務、17年)
「変わる株主総会」(日本経済新聞出版社、18年)
「 コーポレートガバナンス・コードの実務(第 3版)」(商事法務、18年)のほか、執筆、講演多数。
※掲載している情報は記事更新時点のものです。
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