株式上場をめざす経営者の“知恵袋” 専門家集団「IPO Forum」とは? ~新規上場企業の20%超がセミナーを受講する~
2019年10月31日
夢を実現させ、企業として飛躍するためにIPOをめざしている経営者は多いでしょう。しかし、「“新規”株式公開」という、その名称の通り、ほとんどの経営者がIPOのビギナーです。なにから手をつけていいのか、どんな準備をすればいいのか。そんなとき、頼りになるのが、IPOの専門家たちが集まるIPO Forum。
「2018年度にIPOを果たした企業の20~25%が利用」という実績を誇ります。今回は同Forumから、株式上場コンサルティングを手がけるタスク代表の竹山氏、資本政策をはじめとする支援業務を行っているあいわ税理士法人代表の杉山氏、ディスクロージャー関連のコンサルティングを展開する宝印刷常務執行役員の大村氏、IPOをめぐる総合的なアドバイスをするプロネット代表の高橋氏の4名のエキスパートを取材。IPO市場の最新動向や、経営者が留意するべき事項などについて語りあってもらいました!
「2018年度にIPOを果たした企業の20~25%が利用」という実績を誇ります。今回は同Forumから、株式上場コンサルティングを手がけるタスク代表の竹山氏、資本政策をはじめとする支援業務を行っているあいわ税理士法人代表の杉山氏、ディスクロージャー関連のコンサルティングを展開する宝印刷常務執行役員の大村氏、IPOをめぐる総合的なアドバイスをするプロネット代表の高橋氏の4名のエキスパートを取材。IPO市場の最新動向や、経営者が留意するべき事項などについて語りあってもらいました!
回答者
株式会社タスク 代表取締役社長 竹山 徹弥
あいわ税理士法人 代表社員(税理士) 杉山 康弘
宝印刷株式会社 取締役常務執行役員/企業成長支援部長 大村 法生
株式会社プロネット 代表取締役社長(公認会計士) 高橋 廣司
あいわ税理士法人 代表社員(税理士) 杉山 康弘
宝印刷株式会社 取締役常務執行役員/企業成長支援部長 大村 法生
株式会社プロネット 代表取締役社長(公認会計士) 高橋 廣司
※登壇者の役職・肩書は、執筆時点の情報です。
「IPO待ち」企業は400社以上の盛況
株式会社タスク 代表取締役社長 竹山 徹弥氏
竹山徹弥(タスク株式会社:以下、竹山) 市場の主役となるべき上場予備軍がどんどん登場しています。リーマンショック後、株式市場は順調に回復し、ベンチャー企業を支援する環境が整い、ユニコーン企業が増えてきています。彼らが、やがて株式市場を牽引してくれる存在になるだろうと期待しています。
もう1つ、最近大きく変わったのが投資家の顔ぶれです。東証一部上場企業に投資している約7割が外国人投資家。この流れがIPO市場にもおよんできています。東証サイドにしても、外国人投資家が投資しやすい市場形成をさらに推進していく方針。ストラクチャーの変化は株式市場を活性化するので、この点も期待しています。
ただし気がかりなのは、米中貿易摩擦など国際情勢。これが引き金となって、株価が崩れてIPO市場に影響を及ぼすかどうかの留意は必要と思います。
大村法生(宝印刷株式会社:以下、大村) 上場しなくても資金調達できるようになってきていることと、M&Aなど出口戦略の選択肢が増えたこと、さらにIPOをする際に内部統制や管理体制、業績管理などが厳しくチェックされるようになり、「上場したくてもできない」会社があることなどが理由です。
とくにチェックの厳格化は大きい。現在、監査法人が入って主幹事の証券会社が決まっていている会社は軽く400社を超えています。すそ野は広がっていますが、出口がせばまったんですね。
でも、年間200社以上が上場していた年もありましたし、逆に19社しか上場しなかった年もある。歴史的な流れでいえば、以前は変動が大きかった。それは景気に左右されていたからです。年間90社前後で安定しているというのは、それだけ盛況といっていいでしょう。株価や景気のクラッシュがない限り、しばらく同じ状況が続くのではないかと考えています。
高橋廣司(株式会社プロネット:以下、高橋) 私もここ数年間は、毎年90社前後で推移するだろうと考えています。監査法人の人手不足により、監査契約できる企業が限られているからです。
ただし、私が注目しているのは90社という数ではなく中身です。監査法人は以前のように「幅広く引き受けます」という状態ではなく、上場の可能性が高い会社、将来性のある会社だけと取引するように変わってきています。その結果、上場企業数は変わらなくても、選りすぐられた会社だけが出てくるようになっています。日本が将来的に発展するにはベンチャー企業の成長は最も重要なため、これはいい傾向かもしれません。
杉山康弘(あいわ税理士法人:以下、杉山) 大村さんがおっしゃられたように上場しなくても資金調達できる環境が整ってきたことで、上場への意識が変わってきているように感じます。少し前までは、時価総額30億円~50億円でマザーズに上がって、その後、1年〜2年で東証一部に駆け上がるという資本政策を描いていた会社がたくさんありました。しかし、資金調達の環境が整ってきたことで、ある程度の規模感まで企業成長させたうえでの上場を考える経営者が増えていると感じます。
――IPO市場の最新動向を教えてください。
竹山徹弥(タスク株式会社:以下、竹山) 市場の主役となるべき上場予備軍がどんどん登場しています。リーマンショック後、株式市場は順調に回復し、ベンチャー企業を支援する環境が整い、ユニコーン企業が増えてきています。彼らが、やがて株式市場を牽引してくれる存在になるだろうと期待しています。
もう1つ、最近大きく変わったのが投資家の顔ぶれです。東証一部上場企業に投資している約7割が外国人投資家。この流れがIPO市場にもおよんできています。東証サイドにしても、外国人投資家が投資しやすい市場形成をさらに推進していく方針。ストラクチャーの変化は株式市場を活性化するので、この点も期待しています。
ただし気がかりなのは、米中貿易摩擦など国際情勢。これが引き金となって、株価が崩れてIPO市場に影響を及ぼすかどうかの留意は必要と思います。
――年間90社前後。新規上場企業数が最近、あまり変わらないのは、なぜですか。
大村法生(宝印刷株式会社:以下、大村) 上場しなくても資金調達できるようになってきていることと、M&Aなど出口戦略の選択肢が増えたこと、さらにIPOをする際に内部統制や管理体制、業績管理などが厳しくチェックされるようになり、「上場したくてもできない」会社があることなどが理由です。
とくにチェックの厳格化は大きい。現在、監査法人が入って主幹事の証券会社が決まっていている会社は軽く400社を超えています。すそ野は広がっていますが、出口がせばまったんですね。
でも、年間200社以上が上場していた年もありましたし、逆に19社しか上場しなかった年もある。歴史的な流れでいえば、以前は変動が大きかった。それは景気に左右されていたからです。年間90社前後で安定しているというのは、それだけ盛況といっていいでしょう。株価や景気のクラッシュがない限り、しばらく同じ状況が続くのではないかと考えています。
高橋廣司(株式会社プロネット:以下、高橋) 私もここ数年間は、毎年90社前後で推移するだろうと考えています。監査法人の人手不足により、監査契約できる企業が限られているからです。
ただし、私が注目しているのは90社という数ではなく中身です。監査法人は以前のように「幅広く引き受けます」という状態ではなく、上場の可能性が高い会社、将来性のある会社だけと取引するように変わってきています。その結果、上場企業数は変わらなくても、選りすぐられた会社だけが出てくるようになっています。日本が将来的に発展するにはベンチャー企業の成長は最も重要なため、これはいい傾向かもしれません。
監査法人の働き方改革がIPO最大のネックに?! IPO難民(監査難民)にならないためには何が必要か?
活況のIPO。IPOを希望する企業は多いものの、思うように準備が進まないことも・・・その原因は監査法人の働き方改革にあった?監査法人に選ばれる3つのポイントを解説します。
――上場をめぐる状況について、最近のトレンドはなんでしょう。
杉山康弘(あいわ税理士法人:以下、杉山) 大村さんがおっしゃられたように上場しなくても資金調達できる環境が整ってきたことで、上場への意識が変わってきているように感じます。少し前までは、時価総額30億円~50億円でマザーズに上がって、その後、1年〜2年で東証一部に駆け上がるという資本政策を描いていた会社がたくさんありました。しかし、資金調達の環境が整ってきたことで、ある程度の規模感まで企業成長させたうえでの上場を考える経営者が増えていると感じます。
早期の管理体制整備がポイント
宝印刷株式会社 取締役常務執行役員/企業成長支援部長 大村 法生氏
大村 上場についてのパートナーと適切にコミュニケーションをとることだと思います。上場準備で、いちばん重要なパートナーは監査法人と証券会社です。ところが経営者によっては、「監査法人は数字を見てくれる人」「証券会社は投資家に株を高く売ってくれる人」といった認識しかもっていない人もいます。
実際は、監査法人とコミュニケーションをとることで、上場企業として求められる会計処理とはどのようなものか、内部統制とはどんなレベルが求められるのか、で学ぶことができるはずです。また証券会社は上場準備全般をコントロールしてくれる存在であり、株価をいくらに設定して、投資家にどうすれば売ることができるかのアドバイスもしてくれます。
ただし、監査法人も証券会社もすべてのメンバーがすぐれているわけではない。満足のいくアドバイスが得られないときはIPO Forumを頼っていただけたらと思います。
竹山 上場準備として最大の留意点は、経営者の意識です。特に、経営計画の確からしさを担保することや、内部統制をきちんと意識した経営をする必要があります。
もうひとつ大事なのが、上場後を見すえたIRです。たとえば成長をどう描いていくかを図であらわす、考え方をビジュアルで表現するなど、「見せ方」を習得すること。技術の話ばかりを文字で書いて「わかる人だけ投資してくれればいい」という考え方では投資家の心は動きません。自社のテクノロジーにどんな用途があり、だれが使い、社会をどのように変えていけるのか。わかりやすい「見せ方」を習得していくことで、株式市場から信頼される企業として評価されるようになります。
杉山 管理部門をサポートしていて強く感じるのが、社内でこなす業務と社外へアウトソースする業務を適切に切り分けることが重要だということです。上場準備中だけでなく、上場後も管理部門の責任者や担当者が退職してしまうケースはどうしてもあります。上場前後の管理部門では、限られた人材で多くの業務をこなす必要があるために仕事が属人化してしまう傾向にあります。辞めた人の代わりを新たに採用したからといってすぐ対応できるものではありません。
人が抜けるリスクを想定して、専門家に任せる部門は任せてしまうことが必要です。地味なようですが、管理部門の体制をできるだけ早いタイミングでつくることが、上場準備には重要だと思っています。ただし外部委託する場合は、相手が本当にできる人・組織なのか、ベンチャーが求めるスピードに対応できるのかを見きわめることが大切です。
高橋 できれば今までより1年前倒しで、4年前~3年前ぐらいからスタートさせてほしいですね。監査法人がつかなければ証券会社は相手にしてくれませんので、できるだけ早めに税務会計から企業会計にシフトすること。内部管理体制を整備できる人材、たとえばCFOを早くから入れること。さらに資本政策が手遅れになっている企業が多いので、ここの準備も進めておくべきです。
――IPOをめざす経営者が準備を進めるうえで、とくに重要なことを教えてください。
大村 上場についてのパートナーと適切にコミュニケーションをとることだと思います。上場準備で、いちばん重要なパートナーは監査法人と証券会社です。ところが経営者によっては、「監査法人は数字を見てくれる人」「証券会社は投資家に株を高く売ってくれる人」といった認識しかもっていない人もいます。
実際は、監査法人とコミュニケーションをとることで、上場企業として求められる会計処理とはどのようなものか、内部統制とはどんなレベルが求められるのか、で学ぶことができるはずです。また証券会社は上場準備全般をコントロールしてくれる存在であり、株価をいくらに設定して、投資家にどうすれば売ることができるかのアドバイスもしてくれます。
ただし、監査法人も証券会社もすべてのメンバーがすぐれているわけではない。満足のいくアドバイスが得られないときはIPO Forumを頼っていただけたらと思います。
IPO準備に必要となる外部関係者とは?
IPOを実現するためには、様々なサポーターの手を借りる必要があります。監査法人等の必須のサポーターからコンサルティング等任意のサポーターまで、全体像を解説します。
竹山 上場準備として最大の留意点は、経営者の意識です。特に、経営計画の確からしさを担保することや、内部統制をきちんと意識した経営をする必要があります。
もうひとつ大事なのが、上場後を見すえたIRです。たとえば成長をどう描いていくかを図であらわす、考え方をビジュアルで表現するなど、「見せ方」を習得すること。技術の話ばかりを文字で書いて「わかる人だけ投資してくれればいい」という考え方では投資家の心は動きません。自社のテクノロジーにどんな用途があり、だれが使い、社会をどのように変えていけるのか。わかりやすい「見せ方」を習得していくことで、株式市場から信頼される企業として評価されるようになります。
杉山 管理部門をサポートしていて強く感じるのが、社内でこなす業務と社外へアウトソースする業務を適切に切り分けることが重要だということです。上場準備中だけでなく、上場後も管理部門の責任者や担当者が退職してしまうケースはどうしてもあります。上場前後の管理部門では、限られた人材で多くの業務をこなす必要があるために仕事が属人化してしまう傾向にあります。辞めた人の代わりを新たに採用したからといってすぐ対応できるものではありません。
人が抜けるリスクを想定して、専門家に任せる部門は任せてしまうことが必要です。地味なようですが、管理部門の体制をできるだけ早いタイミングでつくることが、上場準備には重要だと思っています。ただし外部委託する場合は、相手が本当にできる人・組織なのか、ベンチャーが求めるスピードに対応できるのかを見きわめることが大切です。
――「早くから準備する」とは、具体的にはどれくらい前からでしょうか…?
高橋 できれば今までより1年前倒しで、4年前~3年前ぐらいからスタートさせてほしいですね。監査法人がつかなければ証券会社は相手にしてくれませんので、できるだけ早めに税務会計から企業会計にシフトすること。内部管理体制を整備できる人材、たとえばCFOを早くから入れること。さらに資本政策が手遅れになっている企業が多いので、ここの準備も進めておくべきです。
IPO専門家のネットワークを活用しよう
株式会社プロネット 代表取締役社長(公認会計士) 高橋 廣司氏
高橋 可能ですが、そうすると証券会社の利害がからんできます。利害関係のない専門家に頼む必要があります。IPO Forumは、IPOの専門家が客観的な立場で資本政策について具体的な話をすることができる。そこが強みなので、活用してほしいですね。
竹山 IPO Forumのメンバーは専門性が極めて高く、多くの経営者たちの成長を実際にサポートしてきたメンバーだからこそ、より客観的に、より真実を、より高品質に届けることができる。このシステムがIPO Forumのいちばんの特徴だと思います。
大村 私は前職の証券会社時代から、IPOの関連でセミナーの講師を務めてきました。そのなかで、いちばん人気があるのは「上場体験談」です。これはこれで面白いのですが、その情報がだれにでも当てはまるわけではありません。IPO Forumはいろんな現場に立ち会ってきた、多種多様な知見をもった専門家の集まりなので「経験値の次元が違う」という点が大きな特徴ですね。
そして、もうひとつのキーワードはネットワークです。資本政策といえばこの人、バリュエーションや株価ならばこの人…と各分野について、一人ひとり探していたら大変です。でも、IPO Forumのなかでコミュニケーションをとっていけば、さまざまなIPOの専門家とつながることができます。上場をめざす経営者にとって極めて便利なネットワークだと思います。
杉山 弁護士でも社労士でも、優秀な人は数多くいらっしゃいます。ただし、IPOに強いかどうかは別ですからね。弊社でもご紹介を頂いて資本政策作成のお手伝いをさせて頂くことがよくあります。資本政策では上場審査の視点だけでなく税務の視点も重要で経験がモノをいう分野です。実績があって、お互いのできることがわかっているメンバーを電話1本で紹介することができる。ふだんから一緒に働いているので、フットワークも軽くスピーディに対応できる。クライアント企業から見て頼もしいネットワークだと思います。
高橋 たとえば昨年は90社ほどが上場していますが、そのうち20~25%がIPO Forumのセミナーに参加しています。またメンバー個別で見ると、杉山さんのあいわ税理士法人さんは、90社のうち13社が顧問先。竹山さんの株式会社タスクさんは33社と取引しています。上場した企業のうち、かなりの会社がIPO Forumとなんらかの関係があるということです。
――資本政策は証券会社につくってもらえばいいのでしょうか。
高橋 可能ですが、そうすると証券会社の利害がからんできます。利害関係のない専門家に頼む必要があります。IPO Forumは、IPOの専門家が客観的な立場で資本政策について具体的な話をすることができる。そこが強みなので、活用してほしいですね。
竹山 IPO Forumのメンバーは専門性が極めて高く、多くの経営者たちの成長を実際にサポートしてきたメンバーだからこそ、より客観的に、より真実を、より高品質に届けることができる。このシステムがIPO Forumのいちばんの特徴だと思います。
大村 私は前職の証券会社時代から、IPOの関連でセミナーの講師を務めてきました。そのなかで、いちばん人気があるのは「上場体験談」です。これはこれで面白いのですが、その情報がだれにでも当てはまるわけではありません。IPO Forumはいろんな現場に立ち会ってきた、多種多様な知見をもった専門家の集まりなので「経験値の次元が違う」という点が大きな特徴ですね。
そして、もうひとつのキーワードはネットワークです。資本政策といえばこの人、バリュエーションや株価ならばこの人…と各分野について、一人ひとり探していたら大変です。でも、IPO Forumのなかでコミュニケーションをとっていけば、さまざまなIPOの専門家とつながることができます。上場をめざす経営者にとって極めて便利なネットワークだと思います。
杉山 弁護士でも社労士でも、優秀な人は数多くいらっしゃいます。ただし、IPOに強いかどうかは別ですからね。弊社でもご紹介を頂いて資本政策作成のお手伝いをさせて頂くことがよくあります。資本政策では上場審査の視点だけでなく税務の視点も重要で経験がモノをいう分野です。実績があって、お互いのできることがわかっているメンバーを電話1本で紹介することができる。ふだんから一緒に働いているので、フットワークも軽くスピーディに対応できる。クライアント企業から見て頼もしいネットワークだと思います。
――上場した企業はどのくらいの割合でIPO Forumを利用しているのですか。
高橋 たとえば昨年は90社ほどが上場していますが、そのうち20~25%がIPO Forumのセミナーに参加しています。またメンバー個別で見ると、杉山さんのあいわ税理士法人さんは、90社のうち13社が顧問先。竹山さんの株式会社タスクさんは33社と取引しています。上場した企業のうち、かなりの会社がIPO Forumとなんらかの関係があるということです。
社長の夢を実現しよう
あいわ税理士法人 代表社員(税理士) 杉山 康弘氏
高橋 「知名度が高まる」「資金調達ができる」といったことはIPOの付随的効果であって、本質は経営者の夢の実現、社会への貢献といった部分にあると思っています。実際、若手の経営者のなかには、本気で従業員と一緒に夢を追っている人もいます。ぜひIPOを、夢を実現するツールとして役立ててもらいたいと思います。
大村 Forumのメンバーは、クライアント企業が新規上場を達成することを心から喜べて、そのためには労を惜しまない人たちです。うまいことをいって自分の稼ぎにしようという人はいません。安心して頼りにしてほしいですね。
杉山 上場準備を進めるなかで気づくこと、考えざるを得なくなることもあるでしょう。上場してもしなくても、上場を真剣に考えることは必ず経営者の役に立ちます。「おもしろそうだから話を聞いてみようか」くらいの気持ちでIPO Forumに参加してください。
竹山 「資金や資産をつくりたい」という想いで上場をめざす。最初はそれでいいと思っています。でもきっと、事業が成長していくにつれて「人々の幸福のため」「社会のため」「日本のため」「世界のため」ということに目が向くようになっていくはずです。そういう方向で成長するアントレプレナーがどんどん増えて、後輩の社長たちを同じように育ててほしい。この輪が永遠に続けば、日本はすごくいい国になると思っています。私はそのためにIPO Forumのメンバーとして、みなさんを支援していきます。
――最後に、IPOをめざす経営者に向けてメッセージをお願いします。
高橋 「知名度が高まる」「資金調達ができる」といったことはIPOの付随的効果であって、本質は経営者の夢の実現、社会への貢献といった部分にあると思っています。実際、若手の経営者のなかには、本気で従業員と一緒に夢を追っている人もいます。ぜひIPOを、夢を実現するツールとして役立ててもらいたいと思います。
大村 Forumのメンバーは、クライアント企業が新規上場を達成することを心から喜べて、そのためには労を惜しまない人たちです。うまいことをいって自分の稼ぎにしようという人はいません。安心して頼りにしてほしいですね。
杉山 上場準備を進めるなかで気づくこと、考えざるを得なくなることもあるでしょう。上場してもしなくても、上場を真剣に考えることは必ず経営者の役に立ちます。「おもしろそうだから話を聞いてみようか」くらいの気持ちでIPO Forumに参加してください。
竹山 「資金や資産をつくりたい」という想いで上場をめざす。最初はそれでいいと思っています。でもきっと、事業が成長していくにつれて「人々の幸福のため」「社会のため」「日本のため」「世界のため」ということに目が向くようになっていくはずです。そういう方向で成長するアントレプレナーがどんどん増えて、後輩の社長たちを同じように育ててほしい。この輪が永遠に続けば、日本はすごくいい国になると思っています。私はそのためにIPO Forumのメンバーとして、みなさんを支援していきます。
回答者
宝印刷株式会社
取締役常務執行役員/企業成長支援部長
兼 プロマーケット事業部長
大村 法生氏
取締役常務執行役員/企業成長支援部長
兼 プロマーケット事業部長
大村 法生氏
1986年に東京大学法学部を卒業後、野村證券株式会社に入社。20年以上にわたりIPO関連業務に携わる。2005年に公開引受部次長、2011年から同部東京エリアヘッドを歴任。2018年に宝印刷株式会社に顧問として入社。同年7月執行役員、2019年7月常務執行役員企業成長支援部長に就任。2021年8月より現職。
宝印刷株式会社 ホームページ
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株式会社タスク
代表取締役社長
竹山 徹弥氏
代表取締役社長
竹山 徹弥氏
1973年、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。2003年に㈱タスクに参加し、2008年に取締役事業部長、2010年に常務取締役、2011年に専務取締役を経て2014年より現職。現在ではAIプロファイリング事業など新たな情報社会に向けたサービス展開を軸に7つの事業を統括する。著書に「経営者のためのIPOバイブル」等。
株式会社タスク ホームページ
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あいわ税理士法人
代表社員/税理士
杉山 康弘氏
代表社員/税理士
杉山 康弘氏
IPO準備クライアント約150社、上場企業クライアント約300社(グループ会社含む)。起業家からの資本政策相談件数は毎年100件超。毎年クライアントの10社前後がIPOを果たす。近年、M&Aの相談件数も増加。IPO準備企業への資本政策立案コンサルティングや各種上場準備支援業務のほか、オーナー企業への相続・事業承継コンサルティングやM&Aなどの実務にも精通。
あいわ税理士法人 ホームページ
あいわ税理士法人 ホームページ
株式会社プロネット 代表取締役社長 公認会計士 高橋 廣司氏
1949年、東京都生まれ。1972年に明治大学政治経済学部を卒業。1995年に中央監査法人の代表社員に就任。2007年に新日本監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)に移籍し、マーケティング本部事業開発部担当常任理事に就任。常務理事などを経て、2011年に退職。同年にプロネットを設立し、代表取締役に就任。著書に『成功した経営者の「次の戦略」』(日本経済新聞出版社)など。