がんこフーズ株式会社

76店舗のデータを勘定奉行クラウドに自動集約
多店舗経営に求められる管理会計のリアルタイム化に成功

  • 経理・会計・財務​
  • 1,000〜2,999人
  • 外食産業
  • 勘定奉行クラウド
  • 債務奉行クラウド
がんこフードサービス株式会社
経理部 次長
小松 健吾氏
 
経理部 担当課長
粉家 俊之氏

検討のきっかけ

サーバや会計システムの老朽化を機により
スピーディーに経営状況を可視化できる
業務環境の構築を目指した

当社は1963年に創業。「旨くて・安くて・楽しい」をモットーとして和食を中心にカフェや回転寿司、とんかつなど、多様な外食店をグループ会社7社累計で76店舗手がけています。大切にしているのは「日本文化の伝承」です。
文化遺産の屋敷を活用した和食店では着物姿の従業員が接客を行うほか、津軽三味線や和太鼓の演奏会といったイベントを実施し、国内外のお客様に喜んでいただいております。

飲食事業を手がける当社において、コロナ禍は業務のあり方に大きな影響を与えました。売上の減少や働き方の変化が進むなかで、全社的に「生産性向上」が求められるようになったのです。経理としては人の判断を必要としない作業の削減によって、タイムリーな経営判断や環境変化に対応したスピーディーな施策を展開するための情報提供ができる業務体制の構築を目指しました。

当時は中堅・大手企業向けの大型の会計システムを利用していましたが、サーバの老朽化に加え、バージョンアップにかかる高額な費用が必要になっていました。また、当社では経営状況を可視化するために、各店舗から日別の売上・仕入・棚卸データを取得し、会計システムへ取り込んでいたのですが、店舗ごとのシステム連携などに手作業がかなり多く発生しており、管理会計に時間がかかっていたことも課題でした。当時の会計システムはインターネットに接続していなかったため、毎月専門業者に依頼してデータをDVDで収集したのち、専用ツールを介して会計システムまで連携していたため、取り込みが完了するまでに5日程度かかることがありました。連携作業が終わってやっと管理会計に取りかかれるという状況で、限れた経理の人員では毎月の業務をこなすのに精一杯でした。電帳法やインボイス制度への対応も求められるなかで仕事量は増加する見込みです。こうしたなかで、サーバの保守管理やバージョンアップなど、システム面の負担がかからないことに加え、生産性の向上によって速やかに管理会計に取りかかれる業務環境を実現できる会計システムを導入したいと考えていました。

がんこフードサービス株式会社 経理部 次長 小松 健吾氏

導入の決め手

奉行クラウドであれば、店舗にある既存システムと自動連携し、当社に必要な管理会計をリアルタイムに行える

システム管理の負担軽減や生産性向上を図るため、クラウドサービスを中心に検討を始めました。導入の決め手は3つです。

【決め手①】当社に必要な管理会計を網羅

1つ目は当社に求められる管理会計を確実に行えることです。勘定奉行クラウドは出力できる帳票の形式や集計科目、データのアウトプット(ExcelやPDFでも出力可能)の自由度が高く、10年間独自に培ってきた店舗別、部門別の管理会計のやり方をそのまま実現できます。さらに、資金繰りや投資計画といったこれまで手を付けることのできていなかった業務まで行える環境になることが期待できました。

現在、当社では毎月、店舗別粗利益の増減要因を分析および管理して改善につなげています。例えば、粗利益が悪化しているならば「仕入原価が上がっているのか?」「在庫のコントロールができてないのか?」「割引が多いのか?」といった視点で分析して粗利益の増減要因を特定、改善のために必要な施策を講じています。奉行では当社の管理会計に必要な科目体系を設定できるほか、集計の自由度が高くてレイアウトが見やすい。販管費のなかでも複数の科目を足した金額を管理会計資料に反映させることも当然にできます。この点が他社と比較して優位と感じられたことです。

10年間独自に培った管理会計を実現
【決め手②】デジタル化による生産性向上を実現

2つ目はデジタル化によって手作業を削減し、生産性を向上できることです。手作業を減らせば減らすほど、より早く経営判断に必要な資料作りを行えると考えていました。奉行クラウドであればAI-OCRなど最先端の技術を業務に取り入れられるほか、あらゆるサービスとAPI連携が可能。そのため、状況に応じた段階的な生産性向上を進めることができ、スピーディーな管理会計を実現できると感じていました。他社でも生産性を向上できる仕組みがありましたが、使い慣れた簿記の形式や帳票などを備えておらず、今までの経理の感覚では使えないため、選択に至りませんでした。

段階的な生産性向上とスピーディーな管理会計の実現
【決め手③】既存システムと連携できる

3つ目は既存システムと連携できる点です。当社ではカスタマイズした売上、仕入管理システムを何十年も利用していて「既存システムとうまくつながること」が重要でした。奉行では自動連携エージェントを活用することで、既存システムとの連携を自動化でき、店舗ごとの売上・仕入・棚卸のデータのリアルタイムでの取得が可能となります。導入前の課題となっていた70を超える店舗との毎月数千明細にわたるデータ連携を自動かつリアルタイムに行えるようになると感じました。

既存システムとスムーズに自動連携
がんこフードサービス株式会社 経理部 担当課長 粉家 俊之氏

導入効果

導入からわずか半年で本稼働
店舗別の粗利益や売上のリアルタイム分析で経営に貢献

データ移行がスムーズに完了するか心配だったものの、手厚い支援を受けることで、半年で導入から稼働までたどり着くことができました。データ連携の準備を進める際には、データ上で整備すべきことの指摘や修正をしてもらい、問題点をひとつひとつ解消することでスケジュール通りに稼働できました。支援を受けるなかで、OBCが自社に開発部門を持っていることもあり、何か問題があってもスピーディーに解決できる状態が整っているという安心感を抱きました。

現在は、各店舗からのデータをリアルタイムに収集できるようになったため、店舗データの収集を業者に依頼することやDVDからのデータ取り込み作業が一切不要になりました。

また、従来はExcelで記録した取引を紙の伝票に転記し、紙を見ながら会計システムに入力する作業を行っていましたが、Excelをそのまま取り込んで自動仕訳が可能になったので、これらの作業がなくなり、入力にかかる手間を20%削減できています。

このように、デジタル化によって経営分析に必要なデータを速やかに集約できるようになり、経営分析に取りかかるまでの時間短縮につながっています。さらに、従来と同じ形式の帳票をそのまま出力できるため、これまで通り、会計システムから経営判断に重要な分析資料を即時に出力できています。

経営分析に必要なデータの速やかな集約を実現

テクノロジーの活用を通じて、生産性を継続的に向上できるのは奉行クラウドの大きなメリットです。私が調べた範囲では奉行と連携できないサービスは見当たらなかったため、基幹システムの制限を受けずにテクノロジーを活用できる、あるいは、あらゆるサービスの導入を検討できると感じています。

管理会計においては資金繰りやキャッシュフロー、投資計画などに取り組んでいるところです。近い将来、売上や粗利益の増減の要因を経営陣や店舗にリアルタイムで提供したいと考えています。

導入効果
勘定奉行で自社独自の管理会計を実現
AI-OCRなどの技術活用で段階的な生産性向上を実現できるように
各店舗にある既存システムとスムーズに連携
数千明細に及ぶ売上・仕入・棚卸データ連携を完全自動化
紙伝票からの転記作業をなくし業務時間を20%削減

今後の展望

テクノロジーを使いこなすことで、
より付加価値の高い「経営参謀」のような経理を目指す

今後は業務負荷の大きい業務を優先に、段階的に生産性向上を進めていきます。例えば小口現金がそのひとつ。現在は、各店舗が経費を現金で支払っているため、後日まとめて手渡しで精算したり、領収書を回収する手間が発生しています。そこで、クレジットカードによるキャッシュレス化を行い、キャッシュレスの利用明細を勘定奉行クラウドに取り込み、自動仕訳まで行えるようにしていきたいと考えています。

紙の請求書をAI-OCRで読み取り、自動で仕訳を行う機能も活用してさらに生産性向上を図りたいですね。また、経理だけでなく各店舗にもまだまだ紙が多く存在しているので、証憑収集オプションを活用したペーパーレス化への取り組みも徐々に始めています。まずは一つの店舗にて試験導入を行う予定ですが、スマートフォンから証憑収集が可能であるため、現場の従業員に受け入れられやすいのではないでしょうか。

奉行はAPI連携によってあらゆるサービスと連携可能なので部署の垣根を越えてシステムをつなげることができます。食品事業部においては商蔵奉行クラウドを導入する予定もあり、奉行クラウドは経理の高付加価値化にとって必要不可欠な存在となっています。

テクノロジーが発達すれば転記や入力といった単純作業がシステムに代替されるようになるため、経理に求められるものが大きく変わってきます。これからの経理はテクノロジーを使いこなすことで、人にしかできない、より高付加価値の仕事に注力し、「経営参謀」として自社の経営課題を解決する存在になるべきではないでしょうか。奉行クラウドの今後の成長、発展に期待したいですね。

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企業情報

1963年創業。「旨くて・安くて・楽しい」をモットーとして和食を中心にカフェ、回転寿司、とんかつほか、多様な外食店を手がける。
文化遺産の屋敷を活用した和食店では着物姿の従業員が接客を行い、日本文化の伝承を目的としたイベントを実施。社内QC大会や寿司握りコンテストの開催、接遇コンテストの参加などを通してサービス品質の向上に取り組んでいる。

  • 会社名
    がんこフーズ株式会社
  • URL
    https://www.gankofood.co.jp/
  • 業種
    外食産業
  • エリア
    大阪府
  • 従業員数
    2,310名(がんこフードサービス単体。2022年4月1日現在)