- ソレキア株式会社
- コーポレートサービス部
IT資産管理部 担当部長/
梅北 朋起氏
- 人事部 担当部長/
中島 崇氏
- コーポレートサービス部長兼)
リスクマネジメント部長/
塩谷 明彦氏
検討のきっかけ
人事労務システムでは給与計算をするための
人事マスタ管理しかできていなかった。
Excel管理が招いた生産性低下と属人化
人事労務システムの入れ替えを検討し始めたのは2021年のことです。当時は12年以上使用していた人事労務システムが稼働していたものの、実態は給与計算をするための人事マスタ管理しかできておらず、異動履歴や契約社員の契約期限などはExcelで管理していました。また、グループウェアなど他システムとの同期がうまくいかず、在籍していない従業員の情報が他のシステムに残ってしまうこともありました。
従業員からの情報収集もExcelで行っていました。勤怠情報は、従業員が個人のノートに勤務実績を記録し、月末にExcelにまとめて転記して各拠点に在籍している庶務担当に提出、庶務担当はその情報をExcelに転記して人事に提出していました。労働時間管理が自己申告制だったことに加え、度重なる転記によりミスが起こりやすい環境だったため、客観的な労働時間の把握ができていない状態でした。
Excel管理は業務の属人化を生み出しました。間接部門では業務の引継ぎができず、担当業務の入れ替えができない状態になってしまったのです。当社では人材配置を「適材適所」から「適所適材」へ変えていく必要があると考えており、「適所適材」の実現に向けて属人化の解消が喫緊の課題になっていました。こうしたなか、奉行の「標準化された業務運用」をExcelに代わる業務手段として採用。脱Excelを進めて属人化を解消するとともに人事労務に関わる事務処理の生産性向上を図ろうと考えました。
導入の決め手
大手企業向けERPを上回るコストパフォーマンスと業務体制に合わせた拡張性を評価
当社では商材として大手企業向けERPを取り扱っています。もちろん、奉行のことも昔から知っていましたが、中小企業向けというイメージが強かったので「大手企業向けERPには到底及ばないだろう」と思い込んでいました。ところが、今回複数のERPと比較検討するなかで、奉行は大手企業向けERPにも引けを取らない機能性を兼ね備えていることを知ったのです。さらに、機能すべてが実務に沿って設計されており、ERPの性能をフルに享受できることに驚かされました。
大手企業向けERPの場合、機能が100あっても実際に使える機能はわずかというケースがあります。というのも、顧客の要望に応えて機能が実装されたものの、それが個別最適になってしまい、別の企業で使えないことがあるからです。
一方、奉行の場合、72万社という導入実績をベースに実務目線の設計にこだわっているから100の機能すべてが汎用的に使えるものになっています。定額の利用料で手が届きやすく、使い方次第で性能を引き出せるため、ほかのERPと比べて「コストパフォーマンス」にとても優れているのです。
コストパフォーマンスに加えて、最小限から導入できて、必要に応じてシステム拡張できることも決め手になりました。一般的に、システムの追加導入時には、情報連携のために「人による連携開発」か「連携用のプログラム」が必要です。奉行も同様と考えていましたがどちらも不要で、システムがシームレスにつながるため、業務体制に合わせて手間なく拡張できると聞いたときには驚きました。
IT人材が限られているなかで、情報セキュリティ対策を独自で行うことに不安を感じていたことや、従業員がいつでもどこでもアクセスできる環境づくりを目指していたこともあり、最終的にSaaS型の奉行クラウドを選択しました。
導入効果
脱Excelで人的コストと作業時間を削減。
業務の標準化により属人化の解消へ
導入作業はサポートセンターやインストラクターの支援を受け、自社で行いました。
勤務体系の設定では、当社の中でもインフラサービス事業部門という部門は24時間体制でシステム監視などを行うため、シフト勤務の時間設定が多く、奉行では実現困難と思えました。しかし、OBCの支援スタッフの製品に対する豊富な知識・スキルによる有益なアドバイスを多く得て実現できました。口頭の説明だけでなくリモートで一緒に操作をしながら支援を受けられたので助かりました。
導入効果として、勤怠管理においては各拠点の庶務担当58名で行っていた月次勤怠報告のためのExcel集計が不要になり、勤怠締め作業が15日から5日に10日間削減できました。部門長は部下の勤務予定や勤務実績をリアルタイムに把握できるようになり、業務調整や残業抑制が進んできています。
年末調整においてはワークフロー化の実現でチェックの時間を大幅に削減できました。人事担当5名で120時間かかっていたものが、2名で対応できるようになり、20時間で終わるようになったのです。
従来のシステムは、人事マスタの管理項目が不足していたため、Excelを使わざるを得ないという面がありましたが、奉行は管理項目が十分に用意されているため、Excelを使う必要がありません。以前は給与計算をするための人事マスタ管理でしたが、あらゆる人事情報の一元管理が可能になり、ちゃんとした人事マスタとして整備・管理できるようになってきました。
今のところ、部分的にExcelが残ってしまっていますが、奉行の「標準化された業務運用」に合わせることでExcelを無理なく無くせるはずです。属人化の解消に向けて着実に動き出せたと感じています。
導入効果のダイジェスト
- 勤怠集計の自動化で、勤怠締め作業10日間削減!
- 年末調整の内容チェックが5名で120時間から、2名で20時間に削減!
- 豊富な管理項目での人事管理でExcel管理が不要に!
- 自動アップデートにより着実に法改正に対応できる体制を構築
- 業務の標準化により属人化の解消へ!
今後の展望
奉行の機能性と拡張性に期待タレントマネジメントを推進して「適所適材」の人材配置を実現する
奉行の導入によって法改正対応が着実にできる体制になったのは大きな変化と言えるでしょう。今後は従業員が働きやすい環境を実現するために制度や規程の整備を行っていきます。
業務の標準化は道半ばですが、労務管理のワークフロー化のほか、入社手続き、賃金改定、人事評価などをシステム化して脱Excelをさらに推進していきます。
さらに、一元化された人事情報を人材配置や育成などに活かすことで、タレントマネジメントを実現したいと考えています。業務の標準化が進めば属人化を解消でき「適材適所」から「適所適材」へ人材配置を変えていけるでしょう。そうなれば環境変化に柔軟に対応する基盤を構築できます。
人事労務のシステム化はまだ始まったばかりで、やりたいことがたくさんあります。奉行には私たちの構想を実現できるだけの機能性、拡張性が十分にあり、今後の発展も含めて大いに期待しています。
企業情報
1958年の創業以来、電子・電気部品、線材の販売から、ハードウェア/ソフトウェア開発、保守、まで一貫してICT事業を展開、「Thinking Together」の企業ポリシーを掲げ、顧客起点でのビジネスを推進している。近年では、「テクノロジー・プロダクツ事業」「ICTソリューション事業」「サービス・インテグレーション事業」「インフラサービス事業」の4事業を柱に据え、企業・組織のシステムの企画立案から設計、開発、そして運用・保守までをトータルで支援。2004年に東京証券取引所に上場。本店のほか支店11支店、サポート&サービスセンター17箇所を有し、シンガポールに子会社。
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- 会社名
- ソレキア株式会社
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- 住所
- 東京都大田区西蒲田八丁目16番6号
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- 業種
- ソフトウェア・情報サービス業
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- エリア
- 東京都
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- 従業員数
- 770名 (2023年3月末)
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