- プロテインシンプル ジャパン株式会社
- 経理&バックオフィス業務
- アシスタントマネージャー/石部 由紀子 氏
検討のきっかけ
環境変化に対応し続けられる業務体制の構築に加え、
業務効率化を果たして“理想の経理”を実現したかった
一人経理であっても、環境変化に対応できる業務体制を構築し、業務効率化を実現できれば、経理にしかできない仕事に時間を使うことができ、より付加価値の高い“理想の経理”になれると思っています。
リソースの課題というのはどの企業でもあると思いますが、当社においても「限られたリソース」という大きな課題がありました。バックオフィスに人員を割けないという状況により、経理を一人で担当せざるを得ず、総務を兼任しているのも相まって日常業務をこなすことに精一杯の日々でした。しかし、以前からこのような状況は望ましくないと考えていました。というのも、経理は定例業務や定型業務だけを行うのではなく、もっと経営判断に役立つ仕事を行うべきだと考えていたからです。例えば、会計データを分析し、経営者に対してとるべき指針の提言や経営に必要な情報の提供を行う。こういった経理にしかできない業務も担えるようになることができれば、より付加価値の高い理想の経理になれると思うのです。しかし実際の業務においては、たった一人で、日々の手入力やExcel加工といった煩雑な作業をこなす必要があり、こうした“理想の経理”を実現するための時間さえ取れないのが実態でした。
しかも、インボイス制度や電子帳簿保存法のように企業を取り巻く環境は大きく変化しており、その変化に対応するための業務もこなさなければなりません。さらなるリソース不足に陥るのは明らかですが、それでも経理は難解な法律を読み解いて要件を整理しながら環境変化に対し、適切に対応していく必要があります。さらに、今後も環境変化は絶え間なく起きると考えられ、その度に対応に忙殺されてしまえば、目の前の業務をこなすことにさえ支障を来すかもしれません。
リソース不足という問題を抱えながらも環境変化に適切に対応し続ける。さらに、業務効率化を果たして“理想の経理”を実現する。当社ではこの2つの目的を同時に達成し、その状態を維持、発展することをDXと捉え、システムの検討を始めました。
導入の決め手
環境変化に対応できる体制の構築と、
業務効率化を実現することで
一人経理でも“理想の経理”になれると思った
奉行クラウド 経理 DX Suiteを選んだのは上述した2つの目的を同時に達成できるからです。つまり、たとえ経理が一人であっても環境変化へ適切に対応できる業務体制を築け、業務効率化も実現できると考えました。
例えば電子帳簿保存法という環境変化では、PDFなどの電子証憑を要件に沿って保存する必要があります。さらには、従業員が受領した電子証憑についても収集・保存する必要があり、経理にとって大きな負担になると見込まれました。人的なリソースが不足するなかで環境変化に対応するためには、証憑の収集や保存をペーパーレスで完結させて、経理の業務負担を減らすことが有効策となります。奉行クラウド経理 DX Suiteの仕様であれば、受領した証憑の要件に沿った保存を、手間なくペーパーレスで行う為の業務体制を構築でき、一人経理でも環境変化に対応できると考えました。
業務効率化については、奉行クラウド 経理 DX Suiteを活用することで、証憑収集から会計レポート作成、送付まで一連の業務をまとめて効率化することができます。具体的には収集した請求書をAI-OCRで読み取りデータ化し、そのデータをもとに自動で仕訳作成、それらの会計データをレポートにして海外の本社へ送付します。そうなれば、業務時間を削減でき、“理想の経理”を実現するために時間を使えるようになるでしょう。
手厚いサポートも導入の後押しになりました。電話やオンラインなど、さまざまな方法で対応していただけて即日で回答が返ってくるため、何か問題があったときにすぐに相談できるという安心感があったのです。
導入効果
奉行をベースに電子帳簿保存法対応プロセスを構築
一人経理でも最大で9割の時間削減に成功した
電帳法対応電子帳簿保存法に対応した業務プロセスの構築が完了
経理として急務なのが電子帳簿保存法対応でしょう。法律を正しく理解したうえで、新たな方法を自社の業務プロセスに落とし込むことに苦労している方も多いはずです。当社では奉行を入れることで電子帳簿保存法に対応した業務プロセスを構築することができました。法律絡みの判断も多く、自分だけで判断するのは危険だと思っていたので、“正しく、安全に”対応できる業務体制になってホッと一安心。「間違えているのではないか」という不安から解放されました。さらに、今後も自動アップデートによって、適宜、環境変化に対応していくので心強いですね。
導入後、業務効率化は広範囲に及んでいます。請求書の収集、処理については約7割の業務削減につながりました。AI-OCRを活用して高い精度で請求書をデータ化しており、実質的にチェックだけで済んでいます。導入前は、請求書番号や会社名、金額などを手入力してデータ化していました。また、業務の中で過去の請求書を求められた場合には、紙の山と格闘して探していましたが、導入後は仕訳をクリックすれば過去の請求書にすぐにたどり着くことができています。
会計業務定型業務に掛かる時間を最大9割削減
仕訳起票については約4割の時間を削減できています。毎月のように提出のあるレギュラーの請求書は、証憑データをもとにした自動仕訳機能を活用して起票しています。仕入や売上の仕訳など、その他の仕訳起票については管理用に作成しているExcel(売上一覧表など)取込による仕訳起票機能、銀行入出金明細の連携機能を活用しています。それでも月に約60時間かかっており、今後は自動仕訳の機能をさらに取り入れ活用していくことで時間削減を図りたいと考えています。
銀行入出金管理については約9割の時間削減につながり、驚いています。銀行の入出金明細をダウンロードしてExcelに手入力するという煩雑な作業を一掃できました。また、面倒なインターネットバンキングへのログイン作業や通帳記帳の手間がなくなりとても助かっています。
月次報告書や推移表など、会計レポート作成にかかる時間については約7割削減できました。当社では毎月10種類の会計レポートを作成しており、導入前は、会計レポート個々のExcel専用フォーマットを用いて、手作業で作成していました。導入後、ボタン1つで必要な情報を出力できるので、Excel作業は大幅に削減することが出来ました。
支援体制不安を解消してくれる充実の支援体制
奉行を使うなかで、OBCの手厚いサポートを実感しています。どのように対応すべきか不安な環境変化については「奉行まなぼーど(OBC公式ユーザーコミュニティ)」で正しい情報を得ることができ、その情報をもとに“正しく、安全に”環境変化に対応できています。当社のように経理が一人、誰にも相談できないというケースは多いでしょうから、とても価値の高いサービスだと思います。不明点があった場合は電話やオンラインによるサポートで即日対応してもらえますし、問い合わせをすることでより良い使い方を学び、業務に活かすことができます。おかげさまで、業務時間を削減でき会計データの分析などに時間を使えるようになりました。「奉行まなぼーど」で得られる情報やサポートを活用することで、今後の環境変化にもあまり不安を感じずに対応できそうです。
導入効果のダイジェスト
- 電子帳簿保存法に“正しく安全に”対応できる業務プロセスを構築
- 即日対応の有人サポートやユーザーコミュニティで、環境変化への不安を解消&より良い使い方を習得
- 業務効率化により、付加価値の高い“理想の経理”へ
- 手作業の削減で定型業務の業務時間を、最大「9割」削減
- ボタン1つで必要な情報を出力でき、会計レポートに掛かるExcel作業を「7割」削減
今後の展望
会計データを使って未来の財務予測を提示
経営者に示唆を与えられる経理へ
当社ではタンパク質の分析機器や試薬を製薬会社、大学の研究機関などに輸入販売しており、取引先の多くが海外の事業者です。最近では急激な為替相場の変動に伴い、ビジネス環境の不透明感が増しています。
こうしたなかで、経理はキャッシュフロー予測や予算作成などを通して、経営判断に役立つ材料の提示を求められています。会計データはあくまで過去のものですが、得られた会計データから“今後の予測”を提示するほか、売上を作るための材料提供やコスト削減提案も経営者に行いたいと考えています。
導入後は業務効率化が進み、時間に余裕ができたことで“理想の経理”を目指せるようになりました。今後は経理の付加価値向上に留まらず、兼務している労務や総務にも注力し、バックオフィス業務全体に貢献していきます。奉行には環境変化への迅速対応や機能改善、サポート、情報提供などを通じて、これからも当社を支え続けてほしいと思います。
企業情報
アメリカNASDAQ上場のバイオテクニ社(Bio-Techne)のタンパク質関連製品(タンパク質の分析機器や試薬等)を製薬会社や大学の研究機関などに輸入販売。製品の拡販と日本における顧客サービスの充実のため、2014年4月にデモルームを完備した日本支店(東京)が開設。東京と大阪に拠点。
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- 会社名
- プロテインシンプル ジャパン株式会社
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- 住所
- 東京都中央区日本橋室町3-4-7 日本橋室町プラザビル9階
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- 業種
- 卸売業
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- エリア
- 東京都・大阪府
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- 従業員数
- 14名(2023年1月現在)
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