株式会社ヒューマンウェア

人事労務の業務環境をゼロから再構築奉行の「標準化された業務運用」に合わせるだけでDXの土台を早期に完成

  • 人事・労務・総務​
  • 100〜299人
  • 職業紹介・人材派遣
  • 給与奉行・給与明細電子化
  • 総務人事・人事奉行
  • 労務管理電子化
株式会社ヒューマンウェア
管理本部 管理グループ
北村 賢治氏


 
管理本部/
第2リソースマネジメントグループ
長野 祐樹氏

検討のきっかけ

人海戦術での業務対応が限界になり、
管理本部の危機的状況をデジタル化で打破しようとしました

2020年から2021年の2年間で従業員と売上が倍増し、管理本部の業務量は大幅に増えました。しかし増員はありません。こうしたなかで、コロナ禍も影響して管理本部は危機的状況に瀕することになります。業務量の増加に加え、管理本部における出社前提の働き方によって大きなストレスにさらされ、離職するメンバーが相次いでしまったのです。「これでは会社が崩壊してしまう。業務の対応力を上げ、テレワークを実現するためには、ゼロベースで業務環境を見直す必要がある」と、デジタル化に踏み切りました。

当時の管理本部では、20年来使い続けてきたオンプレミスの給与システムとExcelを併用して人海戦術で処理していました。従業員からの情報収集は基本「紙」で、入社手続き書類などは郵送でやりとりしていました。そのため、人事情報が紙やExcel、給与システムに点在している状況で、信頼性が高い人事データベースが確立できていなかったんです。担当者ごとにExcelで自分専用の人事データベースを作っており、どれが正しい情報なのかわからない状態でした。正しい雇用保険番号はどれなのか?それさえ特定するのにも苦労していました。
結局、正しい情報を確認するために、紙の書類や給与システムに点在している情報を都度かき集めていました。

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導入の決め手

奉行の標準化された業務運用に合わせるだけで
理想の業務環境が構築できることが決め手に

導入の決め手は、 奉行には「標準化された業務運用」が用意されており、「奉行に業務を合わせるだけでよい」という安心感があったことです。「標準化された業務運用」に合わせるだけで、ゼロベースでも広い業務範囲で確実にデジタル化でき、限られたリソースで運用が可能だと感じました。タレントマネジメントなどの観点で、他社のシステムにも魅力があったのは事実です。しかし、汎用性や自由度が高い分、自社で運用を設計する必要があり、多大なリソースが必要になる恐れがありました。奉行の場合だと、たとえば、予め多くの人事情報項目が用意されているため、紙やExcel、給与システムからデータを移行するだけで自社の人事データベースが完成します。むしろ弊社にとっては項目数が多すぎたので、「ほかの会社さんはこんなに使ってるんだ」と新たな発見があったくらいです(笑)。

また、従業員の業務をクラウド上で行えることも決め手になりました。当社は正社員比率が高いものの派遣先での勤務が通常の働き方。そのため、従業員が派遣先からアクセスや申請が可能なものにしたかった。そうなると、クラウドが当然の選択肢になります。ユーザーサポートや法改正対応のほか、会計や販売などと将来的に連携可能な点も導入の後押しになりました。

【「標準化された業務運用」で運用設計の負担がない】

導入効果

わずか9か月間で人事労務の業務環境を完全にデジタル化。
全社的なペーパーレス化で管理本部のテレワークと
従業員が派遣先からいつでも申請できる環境を実現


2021年4月から奉行クラウドの導入を開始しました。4月~6月の3か月間で人事データベースの構築を終え、7月以降は住所変更などの従業員の労務手続きを順次デジタル化。12月に給与明細を電子化し、2022年1月に給与システムを完全に切り替えました。ここまでかかった期間はわずか9か月。ゼロベースで人事労務の業務環境をこれだけ早期にデジタル化できたのは、奉行に用意されている「標準化された業務運用」に徹底的に合わせたからでしょう。

労務管理では、入社手続きをWeb化することで、従業員から回収が必要な19書類のうち、6書類は完全ペーパーレスで収集が可能に。別途回収している書類は、奉行内でチェックリストを作って回収時に消し込むことで、回収状況の共有ができ、抜け漏れなく回収できるようになりました。従業員が退職する際に手書きで作成していた離職票は、奉行から簡単かつ正しく電子申請できています。住所変更や家族異動の申請は、従業員が派遣先からスマートフォンを使って行えるように。派遣先のセキュリティポリシーの都合でパソコンが使えないケースがあり、申請用紙をパソコンで印刷してコンビニから送る従業員もいただけに、従業員にとってうれしい変化だと思います。

給与では、明細項目や計算式が充実していることで、理想の業務が可能になっています。以前の給与システムでは明細項目が限られていたこともあって、残業手当についてまとめて表示せざるを得ませんでした。奉行では十分な明細項目が用意されているため、所定外、法定外、深夜割増というように、分けて項目表示できています。また、給与計算式を多数組めることであらゆる支給・控除項目の自動計算が可能に。福利厚生など、特定の従業員に対する会員費の控除などは、条件式で対応しています。給与明細は電子化することで、印刷や封入にかかる工数(月)を12時間削減できました。もちろん、従業員は派遣先から給与明細をWebで簡単にチェックできます。個人情報保護の観点から、郵便物がなくなるリスクを排除できたのも有り難いですね。

このように奉行を活用することで、全社的なペーパーレス化に成功し、管理本部もテレワークができるようになりました。現在は危機的状況を脱し、心理的に余裕を持って業務を行えています。

【入社手続きのWeb化で一部書類を完全ペーパーレス化】


【給与明細の電子化で作業工数を削減】

導入効果

わずか9か月間で人事労務の業務環境を完全デジタル化
6種の入社手続き書類を完全ペーパーレス化
給与明細の電子化で毎月の配付業務を12時間削減
管理本部でもテレワークが可能に
全社的に人事労務業務のペーパーレス化を実現

デジタル化の進め方

人事データベースの構築から始めることで
流れるようにプロジェクトが進行。
DXに対するトップの確固たる決意が変革の推進力に

今回のデジタル化は既存の給与システムの切り替えを含む大規模プロジェクトでした。それでも早期実現を図れたポイントをまとめると3つになります。

一つ目は影響範囲を考慮して段階的にシステム導入を進めたことです。影響範囲が管理本部に限られている総務人事奉行クラウドをトップバッターに労務管理、給与・給与明細電子化と順に導入。総務人事奉行クラウドで人事データベースを構築し、足下を固めてから次の段階へ移行する方針を取りました。人事データベースの構築によってすぐに情報活用できる環境が整い、流れるようにプロジェクトが進んで、既存の給与システムの完全切り替えまでわずか9か月でたどり着くことができました。

二つ目は社長自らがDXを宣言し、管理本部の変革を確固たる決意で主導したことです。今回のプロジェクトの影響範囲は全従業員に及ぶものなので、管理本部だけで進めるのは無理がある。経営課題として取り組む必要がありました。そんななかでトップの後押しが強力な推進力になりました。

三つ目は人事情報収集と従業員のシステム習熟を同時に行ったことです。実は、人事データベース構築の際にテスト期間を設けて身上異動などの手続きを従業員に奉行で行ってもらいました。そうすることで、稼働前に人事情報を整備できたことに加えて、稼働後の従業員からの問い合わせを減らすことができました。

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今後の展望

奉行を使うことで、管理コストを増加させずに
さらなる企業成長を目指します

現在は健康保険の一部しか電子申請できていませんが、今後は他の申請についても電子化していく方針です。

2022年以降は勤怠のデジタル化を進めたい。勤怠は依然としてアナログのままで、従業員のなかには手書きで一日ごとにファックスやメールで勤怠を申告する者もいます。このやり方では労働時間の適正把握が難しいと感じているので早期対応が肝要です。勤怠管理のデジタル化で、給与支給まで余裕を持って進められるようになるのが理想です。

今後さらに売上を拡大していく予定です。しかし、売上に比例して管理コストが増加しては困ります。
奉行のさらなる活用で、管理コストを抑えながら企業成長を実現したいですね。

企業情報

正社員を中心とした人材派遣を手掛ける。スピードと専門性、柔軟性にこだわり、サービスを提供している。ITとBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の二軸で事業展開するコムテックの100%子会社としてコムテックグループを形成。

  • 会社名
    株式会社ヒューマンウェア
  • URL
    https://www.human-ware.co.jp/
  • 業種
    職業紹介・人材派遣
  • エリア
    東京都
  • 従業員数
    200名(2021年3月末時点)

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