導入事例
甲賀高分子株式会社
営業戦略への確かな効果を実感
- 所在地
- 滋賀県湖南市
- 売上高
- 50億円
課題と効果
- 課題
- 受注、仕入などの入力ごとに担当者が分かれており、社内の数字のやりとりが紙ベースだった。
- 得意先情報の管理は紙ベース。必要な資料を必要な時に得ることができなかった。
- 売上管理が数字のみで出されており、新規取引なのか既存取引なのかは、担当者レベルでしか把握できていなかった。
- 効果
- 入力作業を一元化により、得意先ごとに担当者を配置。大幅な作業軽減を果たした。
- 得意先情報の一元化により、過去実績の抽出が可能に。営業戦略の貴重な資源となった。
- 売上の商品区分を設けたことで、新規商品に対する取り組みが積極的になった。
- 様々な統計が出せるようになり、営業マンのモチベーションが向上。営業戦略も明確化した。
- ISOに対応している帳票の作成が可能になった。
導入前の課題
社会ニーズを受けて業務は拡大
しかし当時のオフコンでは、業務環境の変化に対応できなかった
- 甲賀高分子株式会社
代表取締役石田 晃朗 氏
以前、当社は基幹業務システムとして、1991年に組み上げたオフコンを使用していました。2000年問題を控えてコンピュータの入れ替えを検討しましたが、当社の業務にマッチしたシステムがなかったため、大きくは手を加えず、修正対応のみで2年間継続運用することにしました。しかしシステムの導入から10年が経過し2001年ごろには、部品供給がなくなり、さらに陳腐化も目立ち、業務環境の変化にも対応しきれなくなっていました。その頃には、社会ニーズを受けて当社が推進してきた提案営業により売上も拡大を見せ、取引先数、取扱商品数ともに増加。受発注業務を紙ベースで行い、システムは売上計上・仕入計上のためだけに使用するという当時のやり方では、対応できなくなってきたのです。
選定ポイント
OBC製品の導入は、作業の軽減だけでなく、営業戦略についても大きな変化をもたらした
- 甲賀高分子株式会社
営業部次長兼
営業開発石田 秀幸 氏
新システム導入の検討を本格的に始めたのは2001年12月から。4社に相談して比較をしました。まず大前提として、システム導入後の保守について信頼ができること。OBCさんについては、知名度もありましたし、知り合いの経営者からも、良い評判でした。また当時取得した「ISO9001」を運用するための業務を、新システムの中に取り入れたいと考えていました。その対応が可能だった点や、当時のオフコンの良い点を踏襲する形のカスタマイズが可能だったこともポイントです。導入決定から構築、稼働までの納期にも驚かされました。2002年9月から本社で商奉行、蔵奉行の稼働を目指していたのですが、OBC製品の導入を決めたのがその数か月前。構築期間は短かったものの、当社の思い描くシステムを実現することができ、期日には無事に稼働することができました。また実際に使用する中で信頼感は増し、2003年9月には各拠点にも導入しました。
商蔵奉行の導入によって改善されたポイントは大きく二つあります。最大のポイントは、売上の分類ができるようになったこと。当社の取引は、一度ご契約いただくと、毎月一定数の発注がある商品が多いことが特徴です。カスタマイズによって受注情報の売上商品別に「新規リピート商品」「リピート商品」、そして継続商品ではない「スポット商品」に分類できるようにしました。これにより、各分類の取引量が集計資料として出すことができ、営業戦略に活かせるようになりました。また新規の取引について明確な数字が出ることで、営業マンのモチベーション向上にもつながりました。
もう一つのポイントは、受注をいただいてから売上を計上するまで、一人の担当者が状況を把握し、責任をもって対応できるようになったことです。従来のシステムでは、売上と仕入の担当者が別々で、さらに月8,000枚もの受注情報が全てが紙によって伝達されていました。この流れが商蔵奉行の導入によって大きく変わり、お客さまごとに担当業務係を配置できるようになりました。さらに受注情報からシステムに入力されているため、受注履歴を画面で確認しながらお客さまとやり取りできるようになりました。納期や単価情報について、その場で明確な回答をお伝えできることは業務の迅速化にもつながり、お客さまから今まで以上の信頼が得られていると感じています。
得意先情報がデータによって一元化されたことにより、営業戦略にも好影響がありました。例えば毎月発注をいただいていた商品が、ある月に急に発注いただけなくなった際に、すぐに対応できるようになったのです。これは紙ベースで得意先情報を管理していた頃には、迅速に対応できていなかった部分です。きめ細かな営業活動へとつながり、お客さまとのより深い信頼関係を生むことができました。
- 得意先からの問い合わせと履歴管理を行うため、奉行注文受付システムを利用
- 受発注業務と、在庫手配書等の機能をカスタマイズ
- 各種統計資料によって、営業戦略を明確化
導入効果と今後の展望
必要なときに必要な見直しが可能なOBC製品の拡張性が、より現場に合ったシステムへとつながった
- 甲賀高分子株式会社
営業管理課
管理係主任小泉 弘 氏
2003年に全拠点に導入後、より現場の業務スタイルに根ざしたシステムに改良するため、当社のIT委員会によって全社員にアンケート調査を実施しました。そして、その結果を反映させた形で追加カスタマイズをお願いしました。業界の流れは早く、それぞれの時代に合わせた戦略が必要です。必要なときに必要な見直しが図れるということも、OBC製品の特徴だと思います。拡張性や柔軟性に優れているという利点は、導入前だけでなく、導入後にも実感しています。
当社は現在、第2次IT委員会を立ち上げています。当社の成長にとってIT化は欠かすことのない手段と捉え、商蔵奉行の導入によって得られた様々な情報を積極的に営業戦略に活かしていくことで、明確な戦略を次々と打ち出すことができています。また近年取得したISOに対応したカスタマイズになっているため、今後も社会ニーズの高い環境商品についても、きちんと対応できる自負があります。
当社の戦略を実現するにあたり、基盤となる営業管理システム(Sales)、財務管理システム(Financial)、情報管理システム(Information)、そして教育訓練システム(Human Training)を含めた『SFI + H』の確立が大きな課題でした。商蔵奉行シリーズの導入は、営業管理システムや情報管理システムについての大きな第一歩となったのです。財務面については既存のシステムを活かしながら、そして人事を含めた教育訓練システムについては、OBCさんからご提案をいただいた「人事奉行」の導入を視野に入れながら、これまで以上に社会のお役に立てる企業を目指しています。OBC製品導入によって、明確な方向性を持ったことで社員の意識が変わり、各階層における人材育成にもつながりました。今後もOBCさんとの連携を強化しながら、社会ニーズを的確に捉え、事業展開していきたいと考えています。
会社概要
- 会社名
- 甲賀高分子株式会社
- 所在地
- 滋賀県湖南市石部北1-4-26
- 設立日
- 昭和47年3月
- 資本金
- 2,400万円
- 売上高
- 50億円(2005年度見込)
- 営業拠点
- 本社・工場、大阪営業所、東京営業所、米原SILC 営業所、三重営業所、大阪物流センター
- 業務内容
- 高分子素材のハード&ソフトメーカー
- URL
- http://www.koga-polymer.co.jp