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請求書処理フローを見直して効率化!デジタル化できるシステムも紹介

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請求書処理は、ほとんどの企業に発生する業務のひとつです。改正電子帳簿保存法を踏まえながら、請求書を受け取ったとき、それぞれの処理を円滑に進められるようにするには、どのようにしたらいいのでしょうか。
この記事では、請求書処理の流れと課題、課題解決のためのデジタル化のポイントをご紹介します。請求書処理業務を効率化するための参考にしてください。

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目次

請求書処理の流れ

請求書は受け取ってから、適切に処理する必要があります。ここでは、請求書処理の一般的な流れについて解説します。

1. 請求書の受領・整理

まず、取引先から請求書を受け取ります。請求書は、郵送、メール、システム上の交付など、さまざまな方法で発行されるので、それらを取りまとめて整理する必要があります。
ただ請求書の発行は、契約書にもとづいて口座振替や振込決済される取引などの場合、省略されるケースもあります。取引先との取り決めに応じて、適切に対応してください。

2. 請求内容の確認

続いて、請求内容の内容が実際の取引内容と合致しているかどうかの確認を行います。宛名などに間違いがないかどうかもチェックしなければいけません。請求書の一般的なチェック項目は次のとおりです。

<請求書の主なチェック項目>

  • 宛名
  • 発行社名
  • 内訳
  • 項目ごとの金額
  • 消費税
  • 小計
  • 合計
  • 支払期日
  • 振込先情報

小計・合計などの計算間違いについても確認しましょう。また、振込先に変更がある場合、取引先の登録データを修正しなければなりません。振込先を誤って、組み戻しにならないよう十分注意が必要です。

なお2023年10月から、仕入税額控除の適用を受けるには要件を満たした帳簿と適格請求書(インボイス)が必要になりました。以下の一定事項を記載した請求書を、適格請求書として扱う仕組みです。

<適格請求書の記載項目>

  • 書類を発行した事業者の氏名・名称および登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  • 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜あるいは税込)および適用税率
  • 税率ごとに区分した消費税額等
  • 書類交付を受ける事業者の氏名・名称

請求書の内容に問題がなければ、社内規程にもとづいて支払いの承認手続きを行います。上司による承認プロセスを必要としない企業では、次のステップに進んでください。

3. 支払予定表の作成

「支払予定表(支払管理表)」とは、いつ、どの取引先に、いくら支払うのかを明確にした一覧表です。支払予定を支払予定表に記載しておくことで、支払いに関する抜け・漏れを防ぐことができます。

支払予定表については、当サイトの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
支払管理表(支払予定表)作成のポイントとは?支払管理システムも解説

4. 支払手続き

請求内容に従って、期日内に支払手続きを行います。支払方法はさまざまですが、近年はファームバンキングデータ(FBデータ)を作成し、オンラインから振込依頼を行う企業が多いようです。

ファームバンキングについては、当サイトの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
ファームバンキング(FB)とは?インターネットバンキングとの違いやメリット、導入時に押さえておきたいポイントを解説

5. 記帳分の消込

支払手続きののち、買掛台帳(買掛金元帳)に記帳された買掛金の消込を行います。なお、買掛金の記帳(仕訳)は商品を仕入れた段階で行うので注意してください。
支払済みの買掛金を消すことで、取引先からの未払金や買掛金の残高はいくらなのかが明確になるのです。

6. 請求書の保管

支払処理がすべて完了したら、請求書を保管します。受け取った請求書は、当該事業年度の確定申告書提出期限の翌日から、原則7年間の保存が義務付けられています。ファイリングや電子データでの保存など、状況に合わせて保管するようにしてください。なお、2024年1月以降は、電子データで受け取った請求書は、電子データのまま保存しなければならないので注意が必要です。

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請求書処理の課題

請求書処理には、多くの課題があります。近年は電子データと紙の請求書が混在することが多くなり、対応が難しいシーンも増えてきているのが現実です。請求書処理の具体的な課題は、下記のとおりです。

請求書の受領・整理に手間がかかる

請求書は紙やPDFデータのほか、クラウドサービス上での発行など、さまざまな形態で発行されます。これらを取りまとめて、いつ、どこに、いくら支払うのかを整理するのは、かなり手間がかかるものです。

さらに、請求書が経理担当者宛に届いた場合、請求内容に問題がないか、担当者に確認をとらなければなりません。紙の請求書の現本をやりとりすると、紛失のリスクも伴うでしょう。
また、社内で電子データをやりとりするなら、回覧可能なシステムの構築が必要です。

請求書の確認作業が煩雑

請求書が届いたら、請求書の宛名や発行日、取引年月日、取引内容、金額と消費税額、支払期限、支払先、取引先名などに問題がないか確認しなければなりません。ただし、取引先ごとにフォーマットが異なる請求書について、すべての項目を確認するのは手間がかかるという課題があります。

さらに、適格請求書等保存方式(インボイス制度)が導入され、インボイスの記載要件を満たしているか、適格請求書発行事業者かどうかの確認も必要になるので、請求書処理側の業務負荷はさらに増していると言えます。

入力作業に時間がかかる

請求書を処理する上では、仕訳や支払予定表への転記といった入力作業が生じます。同じ内容を繰り返し入力するのは非常に手間がかかり、なおかつ入力間違いのようなヒューマンエラーが起こるリスクも高まります。

PDFの請求書やスキャンした紙の請求書の文字を、OCR処理でデータに変換するシステムもあるものの、間違いがないか確認は必要です。読み取り精度が低い会計システムだと、確認と修正にさらに時間が取られかねません。

紙と電子データに分けて原本を保管するのが大変

取引先からの請求書が、紙とPDFなど電子データの両方で届くという企業も多いことでしょう。従来は電子的に受け取った請求書を、紙に印刷して保存することが可能だったため、まとめてファイリングしている経理担当者も多いかもしれません。

しかし、改正電子帳簿保存法により、電子データで受け取った請求書について、紙での保存が禁止され、真実性の要件と可視性の要件を満たす形での電子保存が義務付けられました(2023年12月31日までの猶予期間あり)。 今後は紙での保存ができなくなるため、紙の請求書を電子化するか、紙と電子データの請求書をそれぞれで保存しなければなりません。その場合、管理コストが増大するおそれがあるのです。

改正電子帳簿保存法については、当サイトの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
改正電子帳簿保存法とは?2024年電子取引データの電子保存義務化を解説

業務が属人化しやすい

正確性と迅速性が求められる請求書処理は、中小企業の場合、ベテランの経理担当者に一任されることも多く見られます。それは、言い換えれば属人化しやすく、ブラックボックス化しがちです。
一部の担当者しか状況がわからない中、担当者の欠勤や急な退職といった事態が起こると、業務が大幅に滞るリスクがあります。

請求書処理のデジタル化で得られるメリット

請求書処理に関するさまざまな課題は、デジタル化によって解決が可能です。続いては、請求書処理をデジタル化することで得られるメリットをご紹介します。

請求書を効率良く処理できる

請求書処理のデジタル化によって、各種入力作業や消込作業を自動化することが可能になります。
具体的な機能はシステムによって異なりますが、受け取った請求書のPDFデータなどをAI-OCRで読み取って自動でデータ化し、支払予定表の作成や仕訳起票、振込用のFBデータの作成なども自動で行えるのです。繰り返し入力作業を行うことがなくなるので、大幅な効率化が図れるでしょう。

ヒューマンエラーの削減につながる

請求書処理のデジタル化は、ヒューマンエラーの削減にもつながります。具体的には、次のようなエラー削減が期待できます。

<請求書処理のデジタル化で削減できるヒューマンエラー>

  • 請求書の数字を繰り返し転記することがなくなるため、入力ミスが減る
  • 請求書を電子的に処理するため、担当者間のやりとり中に紛失するミスが起こりにくい
  • 正確性の高い支払予定表の自動作成と自動消込で支払漏れや支払ミスが減る

場所・時間を問わずに請求書処理が可能

クラウド型の請求処理システムであれば、場所を問わずにシステムにアクセスできるようになります。
コロナ禍のような事態におけるリモートワークでの対応はもちろん、支社・支店に届いた請求書を本社の経理部がリアルタイムで処理するといった対応も可能です。

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請求書処理のデジタル化を成功させるためのポイント

請求書処理のデジタル化は、業務効率化と正確性の向上に貢献します。しかし、闇雲にデジタル化すれば課題が解決するわけではありません。
ここでは、デジタル化を成功させるためのポイントについてご紹介します。

請求書の受取方法に関係ない処理方法を整える

紙で受け取った請求書も電子データの請求書も、形式を問わず、すべてをシステム処理できる環境を整えるようにしてください。
紙の請求書を受け取った場合には、そのまま紙で保存するか、スキャナ保存要件を満たした上で電子保存するかを選ぶ必要があります。デジタル化を目指す場合は後者になりますが、スキャンして保存することになるため、要件を満たした保存処理が滞りなく行えるシステムを選びましょう。

自社業務にマッチしたシステム選定をする

自社に合ったシステムを選定できるかどうかは、請求書処理のデジタル化が成功するかどうかを決める大きなポイントです。さまざまな種類のシステムの中から、自社の業務に適したものを選ぶ必要があります。
処理に時間がかかったり、ミスが起こりやすかったりするシステムでは、デジタル化の十分な効果が期待できません。
現在、自社が抱えている請求書処理の課題解決が確実に行えるシステムを選びましょう。

導入時の経理担当者の負担軽減を意識する

システムの導入を行うとなった場合は、通常業務と並行して行うことになります。システム導入において、経理担当者に過度の負担がかからないよう、無理のないスケジュールを組む必要があるでしょう。
経理担当者が体験版などを操作してみて、実際に使いやすいシステムかどうかを確認しておくことも大切です。

請求書処理を自動化して業務効率を上げよう

請求書処理は、デジタル化することで業務時間の削減とミスの軽減につながります。重要性の高い定型業務から順次デジタル化していくことで、経理DXを実現しましょう。

請求書処理のデジタル化には、紙の請求書もシステム的に処理できる「奉行Edge 受領請求書DXクラウド」が便利です。改正電子帳簿保存法や適格請求書等保存方式(インボイス制度)にも対応していて、支払申請や承認作業もシステム上から簡単に行えます。サービスの導入から定着まで、丁寧にサポートが受けられるので、このようなシステムの導入に不安がある企業でも安心です。 ぜひ一度、「奉行Edge 受領請求書DXクラウド」についてご相談ください。

石割 由紀人

■監修者
石割 由紀人

公認会計士・税理士、資本政策コンサルタント。PwC監査法人・税理士法人にて監査、株式上場支援、税務業務に従事し、外資系通信スタートアップのCFOや、大手ベンチャーキャピタルの会社役員などを経て、スタートアップ支援に特化した「Gemstone税理士法人」を設立し、運営している。

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