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見積書の書き方【テンプレート付】作成理由や請求書との違い

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契約する前に必要になる見積書は、受注に関わる大切な書類です。そのため、見積書を作成する際には、見積書の役割をしっかり理解した上で、必要な項目を記載する必要があります。
ここでは、見積書の概要と発行する理由、作成方法についての解説のほか、見積書のテンプレートをご紹介します。

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目次

契約の判断材料となる見積書

見積書とは、契約する前の段階で、実際に契約する内容や金額が記載されている書類です。発注者は、見積書に記載された内容を確認し、商品やサービスを契約するか検討します。
発注者は見積書を確認し、金額が高いと判断したら値下げ交渉が行われる場合もあります。その際には、内容や金額を修正してもらって、見積書の再提出依頼をするといったこともあるでしょう。

見積書の内容と金額で発注するということになれば、発注書、契約書のやりとりが発生し、契約した業務が完了したら納品書、請求書などが必要になります。
なお、商取引における証憑は保管義務があり、見積書も一定期間保管しなければなりません(2022年1月1日施行の改正電子帳簿保存法により、電子取引においては電子データの保存が必要)。ただし、見積書を受け取った段階ではまだ発注されていないため、経理上の処理は不要です。

請求書との違い

請求書とは、商品やサービスの提供後に請求する金額が書かれた書類のことです。見積書が契約前に必要な書類であるのに対して、請求書は契約した商品納品やサービス提供が完了した後に必要になります。見積書受け取り後の値引きがなければ、見積書に記載された金額と請求書に記載された金額は同じになります。
なお、最近では、請求書や見積書をPDFで発行し、メールなどで送ることも多くなってきています。

請求書をメールで送付するときに注意したいポイントについては、当サイトの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
請求書PDFをメールで送る際に注意しておきたいポイント~電子帳簿保存法上の注意点も解説

見積書を発行する3つの理由

見積書は契約前に必要な書類ですが、なぜ見積書を発行しなければならないのでしょうか。見積書を発行する3つの理由について解説します。

発注前の検討材料になる

見積書を発行する理由のひとつとして、見積書が発注前の検討材料になるということが挙げられます。発注者が発注を検討している段階では、商品やサービスの特徴に加えて、金額も重要な判断材料です。見積書に記載されている内容と金額をもとに、発注者は発注すべきかどうかを検討します。
なお、複数の業者に見積もりを依頼し、その内容を検討することを相見積といいます。特に高額な契約を予定している場合には、相見積をすることが一般的です。
発注者は、複数の業者に見積もりを依頼し、金額や条件を比較して発注先を決定します。金額のみで発注先を決めることもありますが、商品やサービスの仕様や金額とともに検討することもあります。

発注時のトラブルを回避できる

発注時のトラブルを回避できるという点も、見積書を発行する理由です。見積書を提示せずに、口頭でのやりとりだけで発注することは可能ですが、発注内容や金額の証拠が残らないため、トラブルが発生しかねません。しかし、見積書に価格や数量、各種条件などがしっかり記載されていれば、それが証拠として残ります。
なお、取引の全体を通してトラブルが起こらないようにするためには、価格や数量、各種条件など合意内容を発注書や契約書、請求書といった書類に落とし込んで、やりとりすることが重要です。

取引相手としての信用を得られる

商品やサービスとして提供できる内容が適切に記載された見積書は、顧客からの信用を得ることにもつながります。見積書は商品やサービスを提供する金額を提示する書類ですが、顧客からは取引相手として信用できるかどうかの判断材料のひとつにもなります。
例えば、見積書の記載内容がわかりにくく、商品やサービスの提供内容をしっかり把握できなければ、発注者から信用できないと判断されてしまうかもしれません。反対に、商品やサービスの提供内容がわかりやすく記載され、条件がしっかり明示されていれば、信頼できる取引先として信用してもらえるでしょう。

見積書を作成する際のポイントとは?

見積書には、提供する商品やサービスの内容と金額が、明確にわかるように記載する必要があります。また、要件に合った見積書を作成するためには、顧客から見積もりに必要な情報をヒアリングしなければなりません。顧客にヒアリングする内容は、一般的に下記のような項目になります。

<見積書作成前にヒアリングする項目>

  • 予算金額
  • 発注予定日
  • 希望納期
  • 納品場所
  • 商品種別、数量

これらの情報を得た上で、必要な項目を網羅した見積書を作成する必要があります。見積書を作成する際のポイントは、下記のとおりです。

■見積書のサンプル

  1. 1. 取引先名、見積もり件名
    見積もりを提出する取引先の正式名称と、見積もり件名を記載します。
  2. 2. 型番、品名、個数
    商品の型番や品名、個数を記載します。
  3. 3. 合計金額
    消費税を含めた合計金額を記載します。
  4. 4. 見積書の有効期限
    見積書の有効期限を記載します。具体的な日付を指定する場合と、「見積書の発行から1ヵ月以内」などと記載することもあります。
  5. 5. 見積書の発行日、発行者の情報
    見積書の発行日を記載します。提出後に、価格交渉などによって見積書の内容を修正する場合には、発行日の更新を忘れないようにしましょう。また、発行者の押印があると、見積書としての信頼性が高まります。
  6. 6. 備考欄に注意書きや連絡事項
    見積書の前提条件や想定されるリスクがある場合は、備考欄にわかりやすく記載します。

これらの項目を網羅した見積書のテンプレートを用意しましたので、ダウンロードして活用してみてください。

■見積書テンプレート

見積書作成を効率化するなら「商蔵奉行クラウド」がおすすめ

見積書は、商品やサービスの金額を提示する大切な書類です。そのため、内容がわかりやすく記載された見積書を作成する必要があります。また、受注後には見積書の内容を引き継いで納品、請求、検収するため、しっかり情報を管理しなければなりません。

見積書などの情報を正確かつ効率的に管理するには、「商蔵奉行クラウド」がおすすめです。見積書の作成をはじめ、受発注管理、売上・仕入管理、入荷・出荷管理、入金・支払管理などをまとめて管理することができます。「商蔵奉行クラウド」の活用をぜひご検討ください。

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石割 由紀人

■監修者
石割 由紀人

公認会計士・税理士、資本政策コンサルタント。PwC監査法人・税理士法人にて監査、株式上場支援、税務業務に従事し、外資系通信スタートアップのCFOや、大手ベンチャーキャピタルの会社役員などを経て、スタートアップ支援に特化した「Gemstone税理士法人」を設立し、運営している。

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