ERP とは
OBC360°用語集
ERPとは、Enterprise Resources Planningの略で、企業の経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を適切に分配し、有効活用するための経営戦略の概念を指します。この概念を効率のよい社内運用に落とし込んだシステムが「EPRパッケージ」であり、現在ではこのシステムそのものを指すことが多くなっています。
通常、企業の主要業務は基幹システムで支えています。基幹システムは、一般的に業務ごとに独立したシステムになっていますが、ERPでは、共通のシステム基盤を用いて各部門に点在するあらゆる情報を一元管理できるため、部門間のデータのやり取りの手間がなくなり、より業務の効率化を図ることができます。また、企業の経営状況がリアルタイムに把握しやすくなるため、全社最適化を促したり、経営戦略や戦術のスピードアップや精度アップに繋げたりすることも可能になります。
また、現在ERPは、上場を目指す企業が内部統制を実現する上で、業務効率の向上や各リソースの最適化を進めるのに欠かせないものとなっています。
ベンダー各社で搭載内容は異なりますが、ERPで提供されるシステムには以下のようなものがあります。
- 会計管理
- 販売管理
- 原価管理
- 生産管理
- 在庫管理
- 人事・給与管理
これまでのERPは、大企業・中堅企業向けの大型システムが主流でしたが、ITの進化に伴い、中小企業でも導入しやすいクラウド型のERPも多く出回っています。自社サーバを用いて運用するオンプレミス型のERPより大幅なコストダウンが図れるうえ、柔軟な運用性も相まって、クラウドERPを導入する企業は年々増加しており、今やERP市場は1,000億円超の規模にまで成長しています。このような背景のもと、今後も企業のERPへの投資傾向は続くと予想されています。