年末調整は、毎月の給与から天引きしてきた所得税1年分と本来支払うべき年間の所得税を照合し、その差額をまとめて精算する業務のことをいいます。所得税は、その年の所得が確定するまで正確な金額がわからないため、年末調整の計算完了後に還付または徴収を行います。
通常12月に行う年末調整は、年末まで勤務している全ての従業員が対象となりますので、正社員や派遣社員(2ヶ月以上の長期雇用の場合のみ)、アルバイト、パートタイム就業者も含みます。派遣社員の場合は、派遣元の企業が実施します。
ただし、以下の条件に該当する従業員は、年末調整の対象になりません。
なお、以下の条件に該当した場合は、年の途中で行う年末調整の対象となります。
年末調整を実施する上では、全ての従業員から「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」が、また、該当者ごとに以下の書類が必要となります。
特に中途入社の従業員は、前職の企業が発行する源泉徴収票も必要になります。
そして、年末調整の計算は以下の手順で実施します。
ここまでの計算ができたら、「源泉徴収票」「法定調書合計表」「支払調書」「給与支払報告書」を作成し、翌年1月末までにそれぞれの提出先となる税務署や市町村へ提出します。