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電子請求書でDXもペーパーレス化も実現! Web請求書発行サービスの失敗しない選び方とは|OBC360°|【勘定奉行のOBC】

作成者: 財務・経理(会計)|2023年07月20日

業務のDX化が進む中、請求書の発行業務でもデジタル化の動きが加速しています。
改正電帳法で電子取引の紙保存が禁止されたことを受け、一時的に電子取引を取りやめるケースも発生しましたが、今後予定されているデジタルインボイスでも大きな期待が寄せられており、改めてweb請求書発行サービスの導入を検討されている企業も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな企業担当者のヒントになることを願い、Web請求書発行サービスを導入するメリットやサービス選びのポイントを分かりやすくご紹介します。

目次

Web請求書発行サービスとは

Web請求書発行サービスとは、請求書データをWeb上でやり取りできるクラウドサービスのことを言います。
Web上で請求書を作成し、相手先に通知メールを送信すると、相手先は通知メールにあるURLをクリックして請求書の内容を確認することができます。データは、閲覧だけでなくダウンロードも可能ですので、受領側は必要に応じて印刷することができます。

請求書の発行は、これまで販売管理システムなどから請求書を紙に出力して郵送するのが主流でした。ペーパーレス化を進める一部の企業では、請求書データをメール送信する方法なども採用されていましたが、印刷費や郵送代のコストは削減できても“メールに添付して送信する”という手作業はなくならず、送信ミスなどの懸念も拭えないのが実情でした。
他にも、EDI取引で請求書をデータ送信する方法もありますが、取引先にも対応システムが必要になるため、なかなか普及が進んでいません。

そんな中、新型コロナウイルスの影響で、請求書の発行業務がネックとなって「在宅勤務やテレワークが実施できない」問題が浮上し、インターネットを介してどこからでも請求書を発行できるWeb請求書発行システムを導入する企業が急増しているのです。
特に2020年以降は、「パスワード付きのZIPファイルも安全ではない」とメールの添付送信を禁止する企業も増え始めており、セキュリティ面からもクラウドサービスで提供されるWeb請求書発行サービスへの期待が高まっています。

Web請求書発行サービスなら作業時間と経費が大幅に削減!

請求書の発行業務には、通常、請求書データの作成から印刷、押印、仕分け、封入して投函する、という作業が発生します。

Web請求書発行サービスを導入すると、これらの作業はどのように変わるのでしょうか。

OBCが独自に行った調査では、毎月200件の請求書を発行する企業の場合、紙の請求書を印刷・封入・送付作業に年間約133時間を費やしていることが分かりました。また、用紙代、印刷代、封筒代、郵送代などの実費に人件費も加えると、年間55万円必要となることも試算されています。

この企業が、Web請求書発行サービス、例えば奉行Edge発行請求書DXクラウドを利用すると、販売管理システムや債権管理システムと連携して、売掛情報(債権データ)をもとに自動で請求書を作成することができるようになります。債権データを直接取り込むことができるため、手入力で請求書を作成する必要がなくなります。また、その後のプロセスも全て自動化されるので、あっという間に請求書の発行業務を完了することができます。

さらに、発送にかかる経費もゼロになり、サービス利用料を加味しても実質的な経費の大幅削減が実現できます。

請求書の発行業務は、締日前の数日間に集中しやすく残業の要因にもなっています。奉行Edge発行請求書DXクラウドのように指定した日時に自動送信する機能があれば、確実に発行することができ、送信忘れを防げる上に、締め日前の繁忙を緩和することにも役立ちます。取引先から再送依頼があっても、簡単な操作ですぐ再送でき、スピーディーな対応が可能になります。

Web請求書発行サービスを選ぶ際のポイント

「Web請求書発行サービス」と言っても、提供するベンダーによって機能や対応は様々です。導入する際は、自社の業務ルールを基準に最適なものを選びましょう。
特に、サービス選びでは次のようなポイントをしっかり確認しておくことをお勧めします。

①自社の債権データを活用できるか

Web請求書発行サービスを導入しても、自社で管理している債権データをもとに自動作成ができなければ、請求書の発行業務から手作業をなくすことは難しくなります。
市場で提供されているWeb請求書発行サービスは、販売管理システムや債権管理システムと連携できるよう設計されています。より手間をかけず請求書を電子発行できるよう、自社の債権データと自動連携できるものを選びましょう。
例えば奉行Edge発行請求書DXクラウドは、CSVやPDF、APIでどのベンダーの販売管理システムや債権管理システムとも自動連携ができます。マスタ連携なしで取り込めるので、システム連携の手間も少なく、データの重複管理もありません。また、入力した情報から請求書を発行することも可能で、今の業務フローや既存のシステムは変えることなく、請求締め後の債権データから自動で請求書を作成することができます。

②オリジナルのフォーマットに対応するか

取引先で指定用紙がある場合、Web請求書発行サービスでも取引先の指定フォームで発行できれば、双方の業務負担を軽減できます。
Web請求書発行サービスの中には、あらかじめテンプレートが用意されていたり、編集や任意の文字や線の追加など自由にできたりするものもあります。こうした機能が備わっていれば、取引先の指定フォームで請求書を発行することも可能です。また、自社専用の請求書フォームを持っている場合も、今まで通りの請求書フォームで発行できます。
奉行Edge発行請求書DXクラウドなら、テンプレートが標準装備されているだけでなく、オリジナルフォーム機能により請求書のフォームを自由に設計できます。あらかじめ用意されているフォームの編集や社印出力、任意の文字や線の追加が自由に行え、独自の請求書フォームでも完全デジタル化を実現できます。

③改正電帳法、インボイス制度に対応するか

Web請求書発行サービスを選ぶ際には、法令にどう対応するかもしっかり確認しておく必要があります。
例えば、電子請求書は電子取引にあたるため、2024年以降は、改正電帳法で紙保存が全面的に禁止されます。国税関係書類として電子データで保存するためには、4つの保存要件を満たす必要があり、その1つの「真実性を担保する措置」には「発行側によるタイムスタンプの付与」も含まれます。あくまで選択肢の1つではありますが、取引先からタイムスタンプの付与を求められる可能性もあることから、サービス選びの際にはタイムスタンプが付与できるのかもしっかり確認しておくとよいでしょう。
例えば奉行Edge発行請求書DXクラウドの場合、請求書をPDFデータにする際に自動でタイムスタンプが付与されます。控えの保存についても検索機能の確保など一定の要件を満たしており、しっかり制度対応ができます。

また、2023年にスタートするインボイス制度にも対応予定か確認しておくことも重要です。その際、インボイス制度と同時に導入予定の「デジタルインボイス」(Peppol)にも対応するかチェックしておきましょう。
デジタルインボイスは、人の手を介することなく取引データが自社の業務システムに自動的に取り込め、経理業務のビジネスプロセスを完全デジタル化する仕組みです。デジタルインボイスの活用は義務ではありませんが、将来的にはデジタルインボイスへの対応を希望する取引先も現れるかもしれません。
奉行Edge発行請求書DXクラウドのように、デジタルインボイスにも対応予定が決まっているサービスを選べば、現時点では自社で導入予定が立っていなくても、取引先の要望に応じて切り替えることができるので安心です。

④紙の請求書を求める取引先にはどこまで自動化できるか

自社ではWeb請求書発行サービスに切り替えると決めても、取引先によっては「紙の請求書」を求められることもあるでしょう。こうした場合、郵送代行も可能なサービスを選べば、取引先の指定する送付方法に合わせながら全ての請求書の発行業務を自動化することができます。
奉行Edge発行請求書DXクラウドの場合、印刷・郵送代行オプション※により、紙で送付する運用と電子で送付する運用を併用することができます。電子請求書の発行業務と同じプロセスを経て、印刷・封入・投函・送付の業務は自動で外部委託できるため、自社内での業務プロセスは完全デジタル化を実現しつつ、郵送のための時間や手間も削減することができます。

※印刷・郵送代行オプション

なお、市場で提供されて郵送代行サービスでは、少ない取引先数に対応するもの、取引先の数が多い場合に適したものなど、サービスごとに特長があります。自社で必要な取引先数を確認し、最適なサービスを選びましょう。

⑤セキュリティ体制は万全か

請求書は、企業情報や取引情報が記載されている重要書類ですから、セキュリティの強度はもっとも重視すべき点でしょう。在宅業務やテレワークでWeb請求書発行サービスを利用する場合も、データの安全性は重要です。
例えば、奉行クラウドが採用しているクラウド基盤は、世界トップレベルのセキュリティと評されるマイクロソフト社の「Microsoft Azure」です。データは全て暗号化され、他の利用者のデータとは隔離された状態で安全に保管されます。また、奉行クラウドへの通信やデータセンター間の通信など、あらゆる通信もSSLで保護されます。
最近、SNSで個人情報の保管の甘さが社会問題になったケースもあります。インターネットを利用する以上、ベンダーのセキュリティ体制はしっかり確認しておくことが必要でしょう。

※ 奉行クラウドのセキュリティ対策については、コラム「クラウドサービスのセキュリティは本当に安全?企業で行うべき対策とは」を参照ください。

⑥導入サポートは充実しているか

新しいシステムやサービスを導入する際には、確実かつスピーディーに運用体制を確立できるかも重要です。特に、請求書を発行している途中でトラブルが起こると、タイムリーに発行できないなど取引先にも影響しかねません。
突発的なトラブル、操作上の不明点などにどの程度タイムリーに対応してもらえるか、ベンダーのサポート力も確認しておきましょう。担当者の知識や技術レベルによっては、深いサポートが必要になることもありますので、ベンダーが提供するサポート内容を詳しくチェックしておくと安心です。
奉行クラウドなら、業務に精通した専門スタッフが、導入後の操作上の疑問や相談にも迅速に対応します。電話・Web・Faxで相談できるほか、サポートスタッフが遠隔操作でお客様の画面を見ながら具体的な操作方法をご案内するリモートサポートも利用していただけます。

おわりに

経理業務は今、激しい変革期を迎えています。電帳法やインボイス制度などの法対応、テレワーク、DX化など、企業には多くの課題が山積し、業務のあり方を根本から見直す必要に迫られています。中でも、コロナ禍で「テレワークができない原因」とされた請求業務は、早急なDX化が求められる業務の1つでもあります。
奉行Edge発行請求書DXクラウドは、債権奉行クラウドと一緒に利用することで請求書の電子発行から債権管理、入金消込までDX化できる仕組みが構築できます。また、奉行クラウド 経理 DX Suiteのような経理面でのDXサービスと連携することで、一連の経理・会計業務のビジネスプロセスを丸ごとDX化することも可能です。このように、他システムと連携して業務をデジタル化できれば、今後主流となるDXにも強い業務環境を構築できます。

デジタルインボイスが導入されると、今後ますます経理業務のデジタル運用が盛んになると予想されます。
請求業務のDX化が標準スタイルとなる未来は、すぐそこまできています。ぜひ今のうちに、Web請求書発行サービスで紙から電子請求書へ切り替えを検討しておきましょう。

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