OBC働き方改革推進チーム
従来Excelで十分だった支払調書の作成業務が、2016年のマイナンバーの施行により、多くの時間を要する業務となりました。今回は、マイナンバーによって増えた業務の手間を削減することで、短時間であんしんして支払調書を作成できる方法についてご紹介します。
目次
1 マイナンバーが施行されたことにより、支払調書の作成業務は時間がかかる業務に!
2016年に、多くの企業が対応に迫られたマイナンバー制度ですが、経理部門でも大きな影響があったのが”支払調書”です。支払調書には個人支払先のマイナンバーを印字することが義務付けられたため、それに伴い多くの業務が増えてしまうことになりました。
業務が増えたポイントその①:マイナンバーの転記
マイナンバーは紙を金庫に保管したり、Excelでマイナンバー管理表などを作成して保管している企業が60%以上となっています。
マイナンバーは、支払調書とは別で管理しているため、支払調書を提出する対象となった個人支払先のマイナンバーを金庫やExcel管理表から探して、12ケタのマイナンバーを支払調書に転記するという作業が発生します。マイナンバーを間違ってしまうと、作成し直すことになるため、必ず氏名やマイナンバーに間違いないか確認する必要があり、時間がかかります。
業務が増えたポイントその②:取扱履歴の記録
また、マイナンバーを支払調書に転記すると、「○月○日に△△さんのマイナンバーを××が支払調書に記載するために利用しました」といった、取扱履歴を記録としてExcelなどに入力する手間が発生します。この取扱履歴は、支払調書に転記するときだけでなく、参照した場合や、マイナンバーが記載された支払調書を持ち出した場合など、マイナンバーを取扱う都度、記録する必要があり、とても面倒な業務となります。
マイナンバーが施行されたことにより、経理担当者の業務は増加したものの、支払調書は提出時期が決められているため、より短時間で集中的に業務を行うことが求められることになりました。
2 マイナンバーが施行する前のようにかんたんに支払調書を作成するには?
経理担当者にとっては、今まで時間がかからなかった業務ですので、今までのようにかんたんに短時間で支払調書を作成できれば・・・というのが本音かと思います。では、従来のようなかんたんなプロセスで支払調書の作成を行うためには、どのような状態が理想的でしょうか。
マイナンバーを探し、転記する作業をなくす
まずは支払調書に新たに記載することが必要になったマイナンバーの転記作業をなくすことです。転記作業がなくなれば、マイナンバーを探し出したりする手間も省くことができます。
取扱履歴の記録作業をなくす
取扱履歴では「いつ・誰が・誰のマイナンバーを・どんな目的で使用したか」を記載する必要があり、マイナンバーの取扱いの都度、記録しなければならないため、非常に手間がかかります。この取扱履歴の記録を取る作業がなくなれば、業務時間は大幅に削減されます。
この2つが実現できれば、従来Excelで行っていたような、報酬等の支払額の入力と印刷するだけの工程とほとんど変わらない運用が可能となります。
3 自動化と電子化が時間短縮への近道!
当然、マイナンバーは義務化なので支払調書へのマイナンバーの記載や取扱履歴の記録などをなくすことはできません。しかし、この2つを手作業ではなくシステムを使って自動化することで作業そのものをなくすことが可能になります。また、支払調書の提出を電子化すれば、さらに業務時間を削減することが可能です。自動化や電子化と聞くと大きな投資をしなければならないというイメージはありませんか?実は、今では低コストで手軽にはじめられる仕組みが世の中にはたくさんあります。ここでは、その一例をご紹介します。
マイナンバーの転記&取扱履歴の記録を自動化
支払調書の作成をシステムを使って行うことで、マイナンバーを金庫やExcel管理表から探して転記するといった作業をすることなく、自動的に転記することが可能です。また、その際の取扱履歴も自動的に記録されるため、手作業は一切必要ありません。
支払調書の提出を電子化
さらに、電子申告を活用することで、支払調書の印刷や税務署へ出向くと言った手間もかけずに瞬時に提出を完了させることができます。また、電子申告を活用すればマイナンバーが記載された支払調書を紙に出力することや社外に持ち出すこともなくなるため、セキュリティ対策にも有効です。
このように、今では業務時間の短縮と安全性を両立した仕組みが世の中には多く存在します。まずはマイナンバーの転記と取扱履歴の記録の自動化、もっと時間短縮したいお客様は電子申告も合わせてご利用いただくことをお勧めします。
関連リンク
OBC 360のメルマガ登録はこちらから!