事例インタビュー
佐賀県立唐津商業高等学校
『奉行 学校教育支援プロジェクト』を採用された
「佐賀県立唐津商業高等学校」インタビュー
『奉行 学校教育支援プロジェクト』の採用高校として、令和2年11月から授業を開始した佐賀県立唐津商業高等学校の先生方にお話をお伺いしました!
新高等学校学習指導要領等が令和4年に改定を迎える中で、いち早く奉行を選んだ理由とは?
- 佐賀県立唐津商業高校
- 岸川 文広 校長/兼武 順一 先生/南里 晃央 先生
- 地域産業を担う人材育成支援員
- 大谷 賢二 様
新高等学校学習指導要領等が令和4年に改定を迎える中で、いち早く奉行を選んだ理由とは?
佐賀県立唐津商業高等学校はどんな学校でしょうか?
- 岸川校長
- 当校は「挑戦」「誠実」「品格」をキーワードとして、地域に貢献できる人材の育成・教育を目指して活動しています。
佐賀県はもともとITについて力を入れており、積極的に教育にも取り入れています。
例えば、当校では、からつ学美舎(からつまなびや)というインターネットショッピングモールを生徒たちが運営しており、「松ゅらる」という、唐津の観光名所である虹の松原にちなんだブランドを立ち上げて商品を開発・販売したり、地元企業の商品を販売したりしています。また、県内唯一の会計科を持つ商業高校として、資格取得にも力を入れ、なるべく実践的で地域に貢献できる人材を輩出するよう取り組んでおり、実際に地元に就職をするケースも多いんです。
地元での就職率はどのぐらいですか?
- 岸川校長
- 昨年は67%、今年は75%ぐらいにはなる予定です。地元の企業との信頼関係を大切にしており、人材育成支援員に協力いただき、地元就職先の開拓や地域との関係強化も行っています。また、生徒の教育だけでなく礼儀なども校風として大切にしています。
会計ソフトを授業に早期に取り入れた背景は?
- 岸川校長
- 今は会計ソフトが当たり前の時代だと思うんです。いろいろな学問や教育の実学の実践が会計ソフトで行われており、ITを前提とした仕事が当たり前です。OBCさんの奉行学校支援は授業でも使える費用になっているのでありがたいです。
学習指導要領の変更に伴う、その他のソフトウェアの活用も考えていますか?
- 岸川校長
- 考えています。佐賀県では、県立高校生全員にパソコンが貸与されていますし、必要な環境は整っていると考えています。当校の先生もコロナ禍ということもあって、月に1つは授業を動画でアップして提供することも開始していますし、ソフトウェアを含めたITの活用は当然必要な時代です。
これから唐津商業高校が目指す教育について教えてください。
- 岸川校長
- 地元に貢献できるしっかりとした人材を育てていくことが最も大切なことだと思っています。資格取得や学問やITはもちろんですが、協調性や礼儀なども重要な要素ですし、地域へ積極的に貢献できる人材になってほしいですね。
実際に導入を進めた会計科の先生方に『奉行 学校教育支援プロジェクト』の出会いから導入後の評価までをお聞きしました。
『奉行 学校教育支援プロジェクト』との出会い「きっかけ」
『奉行 学校教育支援プロジェクト』の話をお聞きしたときの感想はいかがでしたか?
- 兼武先生
- きっかけは、佐賀商業にある商業部会事務局の林先生からOBCさんの取組みを伺いました。
私は商業部会の簿記研究委員会のメンバーでして、会議メンバーとして出席していたんですけど、勘定奉行を授業で使うなんて正直イメージはありませんでしたし、私も扱ったこともありませんでしたので、はじめは全然イメージが湧かなかったんです(笑)。
その後、OBCさんの『奉行 学校教育支援プロジェクト』のプレゼンテーションをお聞きして、会計教育に対する思いや学校教育に対する協力の熱心さを感じました。また、学校に戻ってから冷静に考えて、商業高校が検定試験対策のアプローチしかしていないことから、今後の会計ソフトを使ったアプローチも重要だと感じました。
- 南里先生
- 私はすごくいい取組みだと思いました。実務は会計ソフトを使っている環境ですし、会計科がある我々としては教育として実学を学んでいくことはいいと思いました。実際に生徒のパソコンも揃っていましたからやってみるべきだと思いました。
- 大谷氏
- 私は本校で、地域での就職などの支援を行っております。
私自身が、経理や税務を経験してきましたし、昔の手書きの帳簿時代から今は会計システムまでの経理の変化を経験してきています。
また、実際にある会社で、別のシステムから勘定奉行に切り替えた経験もありまして、勘定奉行の部門管理など、他と比べて秀でており、とても進歩的だと思っています。
一方で、今は、パソコンや会計システムの普及もあって、経理の世界では、簿記などがわからなくても入力ができるようにもなってきています。しかし、それでは数字がおかしい時やそういった問題があったときに、簿記や会計がわからない人間は、それ以上は進めない。企業の中の必要な人材をお願いしていく中で、こういった問題があったときに、経理部長などを支えていく人材であれば、企業にとっても有効な人材として認めてもらえるのではないかと思ったんです。
もし、うちを出た子(唐津商業の卒業生)たちが、そういった時にサポートができれば、有能な人材として認めてもらうことができると思っています。
また、生徒たちが授業の中で奉行を通じて、自分たちが今何をやっているのか?を感じてもらい、企業がどのように経理を行っているのかを知り、自分たちの学びが実務でどう活かせるのかを知ることで、「自分たちの価値」を感じてもらえると思っています。それが商業高校の将来にもつながると思い、兼武先生にお話をさせていただきました。
簿記授業の実態はどうでしょうか?
学習指導要綱の変更に対して感じていることなど、どのような思いをお持ちでしたか?
奉行で授業をやると決めた、「決め手」を教えてください。
- 兼武先生
- 会計人材を育成するという、OBCさんの熱心さと思いを強く感じましたし、私たちもやっていかなければと思いました。
南里先生ともお話していて、熱意が違うなと思ったんです(笑)。
そうそう、気合が違うなと思いましたよ(笑)。 - 南里先生
- 学校って、正直、予算上の問題なんかを含めると簡単じゃないんです。その中でかなり低い予算で、そういったことにも非常に前向きで信頼できる姿勢は、とても評価できるなと思いました。もともとこういったことに取り組んでいかないといけないと思っていましたから、商業科の学習指導要領の変更からも指導できるようになっていくべきだと思っています。
導入や準備はいかがでしたでしょうか?
- 兼武先生
- 提案いただいてから、1か月で授業までできました。
OBCさんの支援もいただきながら、なんとかやれたという感じですね。
私もさわったこともなかったもんですから、その点は授業で使うための初期設定などをどうするかについては少し苦労しました。
奉行で授業をおこなってみての感想は?生徒さんの反応は?
- 兼武先生
- 正直、想像以上に導入してよかったと強く思っています。
それは、会計実務をするにあたって、どういった部分が重要なのかがわかりましたし、会社に入ったらどういったことが必要になるのかなどがわかります。指導する側も生徒も同様です。消費税などは、商業高校では指導できませんし、プラスαで話もできましたし、こういった実務に触れるという点でも非常に重要だと思いました。
本校は、会計科でもありますので、そういった会計のリーダーとして引っ張っていくことができる人材になってほしいと思っています。 - 大谷氏
- 商業高校の卒業生は、簿記を通じて非常に数字に強いんです。だから、こういった実際に実務を学んでいればもっと有能な人材として認めてもらえると思います。
最後にプロジェクトを通じて、OBCに期待することなどをご意見ください。
- 兼武先生
- 本当にご支援・ご協力をいただきありがとうございました。
今回の導入を契機に、会計実務に有用な人材育成をめざしてやっていきたいと強く思っています。実際、教育をする上で、実務や実社会の壁を感じることがあります。今回の導入では、企業の実務を支援されているOBCさんのプロジェクトを通じて、そういった実務にふれ、勉強することができました。 - 南里先生
- いろいろありがとうございました。
導入から初期設定~財務諸表の作成まで、一貫した教育パッケージに仕上げていただけることを期待していますし、協力して創り上げていきたいと思っています。 - 大谷氏
- OBCさんには販売などのシステムもあると思うのですが、こういったことも新たに学ばせていきたいなと思っています。
企業にとってはいかに売上をあげていくのかが重要ですし、そこから利益をどう生み出すのかも学ぶ必要があります。
企業側の求める人材は、これから経理だけでなくサービスやマーケティングもわかる人材に育てる必要があります。また、生徒たちは検定嫌いも少なからずありますから、こういった取組みを通じて実学に通じる学びにつなげていければと思います。
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